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カナダ留学に必要な渡航準備は?②-渡航のマスト手続き編-

コロナ禍の今だからこそできる留学準備を進めていくために、国別の海外大進学・留学に関する情報をお届けしているこのシリーズ。前回に引き続き、カナダ留学に必要な渡航準備がテーマです。
今回取り上げるのは、「カナダに渡航する際に必ず必要になる手続き」。現時点で、カナダに留学するために必要となるビザや保険などの特徴、取得方法などをまとめます。スケジュールとあわせ、注意すべきポイントなどをチェックしておくことで、留学できる!と決まったときの渡航準備も落ち着いて進められるでしょう。

カナダ留学の渡航準備-渡航のマスト手続き編-

カナダ留学に必要な「ビザ」に関する書類・手続き

2021年4月時点で、留学生としてカナダに入国する場合は期間に関わらず、必ず「Study permit(就学許可証)(*1)」が必要となります。

*1)便宜上、「学生ビザ」と呼ばれることが多いです。

※6ヶ月以内の短期留学であってもStudy permit(就学許可証)が必要です。申請時に「6ヶ月以上」を選択して取得します。
※入国後14日間は自己隔離が義務づけられています。

<注意>

2021年4月26日現在、新型コロナウィルスの影響によりカナダの国境封鎖は継続していますが、2020年10月20日より渡航制限が緩和されています。留学生としてコロナ対策が実施されていると認定された教育機関で就学する場合は、学生ビザでの入国が条件付きで認められています。

参考:

[コロナ禍より前のビザ情報]
●滞在期間が6ヶ月までで、日本国籍を持っている場合はビザの取得は不要で、「eTA(電子渡航認証)」の申請のみ必要
●滞在期間が6か月以上の場合は、学生ビザ/Co-opビザ/ワーキングホリデービザのいずれかが必要

[2021年4月時点でのビザ情報]
●特定の許可された目的(家族がカナダ市民である場合や、留学など)以外での入国(観光などを含む)は不可

◆カナダへの入国が許可される条件については下記サイトで確認!

【参考ページ】:Find out if you can enter Canada|Canada.ca

<Study permit(就学許可証)で入国できる条件>

  • ・通学予定の学校が政府に認定された指定教育機関(DLI番号を持っている学校)であり、かつ州または準州によってCOVID-19のReadiness Plan(留学生を迎えるにあたってのコロナウイルス防止策)が承認されている機関であること
  • ・上記の教育機関の有効な入学許可証を保持していること

<Study permit(就学許可証)を申請するために必要となる主な書類>

  • 〇留学生を受け入れる条件をクリアしている指定教育機関(DLI)からの入学許可証
  • 〇有効なパスポートのコピー(顔写真のあるページと、入国スタンプがあるVISA〔査証〕ページ)
  • 〇資金証明≪詳細は下記を参照≫
  • 〇写真(パスポートサイズのもの)
  • *申請料金の支払いのためのクレジットカードが必要です。

◆留学生受け入れの条件をクリアしている教育機関は下記サイトで確認!

【参考ページ】:Coronavirus disease (COVID-19): International students:IRCC

※Study permitの有効期限は、入学する学校に申し込んでいる就学期間が基本となりますが、現地で延長申請を行うことが可能です。ただし、パスポートの有効期限までしか許可されないため、留学予定期間に足りているか必ず確認しましょう。パスポートの期限が迫っている場合は更新してから申請する必要があります。
※ケベック州に留学予定の場合は、Study permitに加え、有効な「ケベック州就学許可証 (Certificate Acceptance of Quebec:CAQ)」が別途必要です。

<Study permit(就学許可証)の申請方法>

基本的に、オンラインで申請します。

◆ビザ申請に関する情報・サービスについては下記サイトをチェック!

【参考ページ】:VFS Global(カナダビザ申請センター)

1)必要な書類が揃っているかを確認して準備をする
⇒書類はすべてスキャンもしくは撮影して、PDFまたはJPGなどの画像データにする

2)下記サイトで、「GCKey」のオンラインアカウントを作成する
【参考ページ】:Register for an IRCC secure account|IRCC

3)「GCKey」にサインイン(「Sign in with GCKey」)して、申請画面で必要事項を記入し、案内に従って進む

※滞在期間の欄で「less than 6 months」を選ぶと学生ビザの申請ができません。その時点での入学許可証が6ヶ月未満(最初に語学学校に通うなど)であっても、現地で延長して6か月以上留学する予定であれば、半年以上通う計画であれば「Temporarily-more than 6 months]」(6か月以上)を選択します。

4)書類のアップロード画面で、必要な書類のデータファイルをすべてアップロードし、案内に従って進む

5)料金の支払いページで、クレジットカードで申請・登録料を支払う

※Study permit(就学許可証)申請料 150カナダドル+バイオメトリクス(個人識別情報)登録料 85カナダドル=合計 235カナダドル
※利用できるカード会社はVISA、MasterCard、American Express、JCBです。

6)申請から24時間以内に、『Biometrics Instruction Letter』(バイオメトリクスに関する指示を記したメール)がアカウントのメッセージボックスに届く
※申請時にバイオメトリクス登録料金を支払わず、後日の支払いをした場合は、メールが届くまでに数日かかる場合があります。

7)メールが届いたのを確認してから、東京または大阪のビザ申請センター(VAC)にバイオメトリクスの予約をする
※バイオメトリックスはStudy permit申請から 30 日以内に登録が必要です。

◆バイオメトリクス予約については下記サイトで確認!
【参考ページ】:個人識別情報登録の予約|カナダビザ申請センター

8)予約した日時に、指定された書類を持参してカナダビザ申請センターに出向き、バイオメトリクスの登録を行う

9)バイオメトリクスを含むすべての申請手続き終了後、日本国籍の場合は3~4週間ほど(長いと2か月程度かかることもある)でStudy permit(就学許可証)発給のための通知書が「GCKey」のアカウントメールボックスに届く

※申請が却下された場合は、その理由を記された通知書が届きます。
※Study permit(就学許可証)が認可されると、自動的に「電子渡航認証(ETA)」も発行されます。別途申請したり、料金を支払う必要はありません。

10)Study permit(就学許可証)発給のための通知書をプリントアウトして、渡航時に持参する
※プリントアウトしたStudy permit(就学許可証)発給のための通知書を、カナダの入国審査の際にカナダ関税官に提示することで、正式な「就学許可証」が発給されます。

◆Study permitが認可されるまでの目安時間は下記サイトでチェック!

【参考ページ】:Check processing times|Canada.ca

■資金証明について

銀行の残高証明や通帳コピーを用意するのが一般的です。残高証明の場合は、ビザ申請日から一ヶ月以内に発行されたもので、できればカナダドル・英語表記で用意します。通帳コピーの場合は、過去4か月分が必要となり、表示がカナダドル以外の場合は手計算でカナダドルの換算額を手書きします。また、奨学金を取得している場合は、認定証などを提出しましょう。

〇金額の目安〇

(ケベック州以外)
学費を除いた生活費が月額(最低)833カナダドル×滞在期間

(ケベック州)
学費を除いた生活費が月額(最低)917カナダドル×滞在期間

※金額が不十分であると、Study permitの申請が却下される可能性があります。

【参考ページ】:Study permit: Get the right documents From Immigration, Refugees and Citizenship Canada|Canada.ca

■バイオメトリクス登録について

カナダでは、ビザ申請時にバイオメトリクス(個人識別情報)の登録が必要となります。バイオメトリクスは、指紋登録と写真撮影が行われます。
日本国内でのバイオメトリクスの登録は東京か大阪のカナダビザ申請センターのみで行われており、登録には必ず事前の予約が必要です。予約なしで訪問してもバイオメトリクス登録はできないのでご注意ください。

※バイオメトリクスは一度登録すれば10年間有効となります。

<バイオメトリクス予約当日の主な持ち物>

  • ①有効なパスポート(原本)
  • ②Biometric Instruction Letter(申請後に届いたメール)
  • ③予約確認書(Appointment Letter:予約時に発行される)
  • ④VFS同意書2部(VFS Global Consent Form:予約確認書にあるリンクからダウンロード)
  • *②~④はプリントアウトして持参

【参考ページ】:必要書類リスト|カナダビザ申請センター

■海外留学保険について

カナダの場合、ビザ申請時に保険に加入している義務はありません。ただ、カナダでは日本と比べて医療費がかなり高額なので、留学中に万一病気やケガをしてしまったときのために海外留学保険に加入しておくのがおすすめです。現地で入れる保険もありますが、基本的にはあらかじめ日本で加入してから渡航するのが安心です。
留学生を対象とした保険(カナダ留学生医療保険)もありますが、保険が適用されるのは就学期間のみなので少し注意が必要です。ほかにもカナダビジター医療保険や一般的な海外旅行保険など、期間・補償内容が様々な保険があります。保険料は補償内容や契約期間によって違います。自分の状況に合った必要十分な保険内容を見極め、留学期間をしっかりとカバーできるものを選びましょう。
なお、州によっては政府が留学手続き時に保険加入を義務付けている場合もありますので、自分が通う学校のある州の情報もしっかりチェックしておいてください。

!注意!

カナダへの入国制限やビザ等に関する情報は、予告なく変更となる可能性もあります。必ずカナダ政府の公的な期間の最新情報を確認してください。

【参考ページ】:Canada.ca(The official website of the Government of Canada)

【参考ページ】:Coronavirus disease (COVID-19): International students


いまだ世界中で予断を許さないコロナ禍においては、急な旅行制限の変更、政府機関のクローズ等によるビザ処理の遅延など、予期せぬことが起きて渡航準備スケジュールが遅れることも考えられます。実際に渡航できる・できないという決定は最終的な状況に応じて判断することになりますが、渡航するという前提であれば、手続きについてはなるべく早めに取り掛かるのが得策です。

ベネッセでは、グローバルな進路を実現する多様な学習プログラムをご用意しています。丁寧な個別カウンセリングをもとに、あなたの希望に合わせた、「あなただけの海外留学・進学」をプロの知識と経験でしっかりサポートします。

カナダ留学を考えているけれど
「何から始めればいいかわからない!」「手続きのことまでは自分で調べきれない!」という方も
ぜひお気軽にご相談ください。

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※この記事でご紹介している内容は2021年4月30日現在の情報に基づいています。

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