海外大学進学情報

「英語で」学ぶ学部 2021年度最新情報① 早稲田大学 国際教養学部(SILS)

高校卒業後の自分の進路を考えていく中で、やはり一番重要なのは、自分が何をやりたいのか、将来は何を目指したいのか、ということ。「もっと英語力を磨きたい」「世界で活躍するために必要な分野をしっかり学びたい」…そんな思いを抱いているのならば、海外留学への挑戦ももちろん素晴らしい選択肢ですが、国内のグローバル系大学という道もあります。

近年、日本では大学教育改革を背景に、次々とグローバル系人材育成を目指す国際系の学部が新設され、志願者数も増加傾向にあります。国際系、グローバル系と言われる大学・学部は、欧米の大学に近い国際的な環境や、「英語で」学ぶ授業、リベラルアーツ教育の実践、留学制度の必修化など、大学によってそれぞれの個性を強く打ち出しているのが特徴です。

そこで今回から、大学選びに役立てていただくために、「英語で学べる」ことに実績・定評がある大学・学部の入試情報を、月1回のシリーズでお届けします。1回目は国内の国際・グローバル系学部において大きな存在感を放っている早稲田大学・国際教養学部。SILS(School of International Liberal Studies)の略称でも知られ、独自の理念とカリキュラムの下で、自由・多様で国際的な学びの場を提供しています。

早稲田大学 国際教養学部(SILS)

SILSとはどんな学部?

早稲田大学国際教養学部(SILS)は、現代社会において『自由で公正な社会を実現するための「志」をもった人材』『国際的な共通語である英語により情報発信できる人材』、および『幅広い教養を兼ね備えた人材』に対する需要が年々高まっている、という社会的要請に応えるため、2004年に「世界規模の問題に意欲的に取り組む高い志と倫理観、国際競争力、そして人間的魅力を備えた世界へ羽ばたく地球市民を育てる」ことをコンセプトとして開設されました。
国際教養学部(SILS)の大きな特長は、専門分野学習を目的とした他学部とは一線を画し、少人数指導の下で基礎的な教養を磨くとともに、 多元的な視点、論理的思考を養うことに重点をおいたリベラルアーツ教育と、早稲田大学が培った伝統やネットワークを融合させた独自のカリキュラム。特定の分野に偏らない開講科目で、世界の最新情勢を包括する多分野に幅広くわたって学際的な学習が可能となっています。
また、キャンパスを世界各国から集う多種多様な文化・背景・言語を持つ世界の若者たちの交流の場と捉えて、海外からの学生を積極的に受け入れており、日常の学生生活から高い国際感覚を身につけられる環境が整っています。

<SILSの主な特色>

◇多様な文化が融合する国際的な環境

入学者の約3割は外国人留学生。キャンパスにはアジアをはじめ、欧米やアフリカなど50ヶ国に及ぶ国・地域から多様な背景を持つ学生が集い、一緒に学んでいます。オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、コロンビア大学、北京大学など、 世界でトップクラスと言われる協定校からの交換留学生も、毎年約300名受け入れています。

◇1年間の海外留学が必修

より国際的な広い視野を身につけるため、日本語を母語とする学生には1年間の海外留学が必修とされています(日本語以外を母語とする学生は任意)。早稲田大学には700校を超える海外協定校があり、また学部が独自に相手先大学と協定を結ぶSILS箇所間協定プログラムも用意されているため、留学先は世界各国の協定大学等から選べます。多岐にわたるプログラム内容も魅力で、各自のレベルや目的に合わせて留学プログラムを選択することができます。

◇グローバル化に対応した語学教育

学部の共通言語は英語。ほぼ全ての講義は英語で行われ、英語力強化を目指しています。英語以外にも26の言語を学ぶことができ、グローバル社会に欠かせない言語能力を身につけられます。(日本語以外を母語とする学生には日本語習得のためのプログラムが用意されています)

◇考える力を養うリベラルアーツ教育

多角的な視点を養い、論理的な思考力と分析力、実行力を身につけるため、さまざまな分野の科目を履修するリベラルアーツ教育を実践しています。開講科目は世界の最新情勢を包括する7つの分野にわたって幅広く設置され、学際的な学習が可能です。 また、学生と教員の双方向の活発な対話と質疑応答ができる少人数教育を実現。講義課目では1クラス平均で学生60名~70名、1年次から行われる演習(ゼミ)では学生と教員との比率が基本的に20:1となっています。

<求められている学生像>

アドミッション・ポリシーによると、早稲田大学では『学問の独立』の教育理念のもとで、一定の高い基礎学力を持ち、かつ知的好奇心が旺盛で、同大学の理念である進取の精神に富む、勉学意欲の高い学生を、日本および世界から多数迎え入れるとしています。
国際教養学部(SILS)は、学生の選抜において、全体として下記の八原則をバランスよく体現するよう努めています。

  • 1.英語で勉強する強い意欲を持つ者
  • 2.母語以外の言語で効果的に意思疎通できる言語能力、または、その潜在能力を有する者
  • 3.複数の学問分野の視点から諸課題に取り組むにあたり、総じて高い学力、または、その潜在能力を有する者
  • 4.独自の視点から問題を分析できる批判的能力、または、その潜在能力を有する者
  • 5.考えや情報を発表するときに、明確かつ正確にそれらを伝達できる表現能力、または、その潜在能力を有する者
  • 6.日本国内、および、海外の多様な文化的、教育的経験を持ち、本学部に多様性をもたらす者
  • 7.新しい環境において生活、学習することに挑戦できる適応性と柔軟性を有する者
  • 8.国際的、相対的視点から知的、道徳的問題に取り組む意思と意欲を有する者

※詳細については下記の「早稲田大学国際教養学部(SILS)デジタルパンフレット」でご確認ください。

【参考】早稲田大学国際教養学部(SILS)デジタルパンフレット

2021年度入試制度の特徴・内容

SILSでは、大きく分けて「一般選抜」と「総合型選抜(AO入学試験)」の2つの入試制度があります。「総合型選抜(AO入学試験)」は入学時期や対象者により、「4月入学 国内選考」「4月入学 国外選考」「9月入学」の3つに分かれています。

「AO入学試験(4月入学 国内選考)」は、海外大受験との併願がしやすい入試方式となっています。

*「大学入試センター試験利用入学試験」は2020年度をもって廃止となりました。

※その他、転部入学試験(4月入学/9月入学)の制度もあります。

総合型選抜(AO入学試験)

志願者の学力的側面を評価の中心に据えつつも高等学校時代での様々な活動経験や、学部への志望動機をあわせて評価対象とすることで、学力・知識のみに偏重せず、問題発見・解決能力の基礎となる思考力や表現力、それらを実行に移す上での行動力まで含めて評価の対象とする総合選抜型の入学試験です。

書類・筆記の各審査を通し、学力・思考力・表現力に加えて国際性を備えた人が積極的に評価されます。

◆総合型選抜(AO入学試験)の出願区分

  4月入学 9月入学
国内選考 国外選考
募集人員 100名 100名 150名
対象(※1) 日本の中等教育課程の修了(見込)者 (在外教育施設出身者、高卒認定試験合格(見込)者等を含む) 日本国外の12年間の中等教育課程の修了(見込)者 (日本国内のインターナショナルスクール出身者等を含む) 12年間の中等教育課程の修了(見込)者(国内外を問わない)

※1)国籍は問わない。出願資格の詳細については、入試要項を必ず確認すること。

① AO入学試験(4月入学 国内選考)

◆選考方法

「書類審査」および「筆記審査」により行われます(両方とも出願者全員を受験対象として実施)。

1) 書類審査
出願時に提出された書類が審査されます。

2) 筆記審査
筆記審査内容:「Critical Writing」(120分)
※ 早稲田大学(早稲田キャンパス)にて実施
※「Critical Writing」は、与えられた資料を理解し分析したうえで、自分の考えを表現する審査です。

◆主な出願書類(必須)

1.Application Form
オンライン出願システム“The Admissions Office”を利用して作成します。
※オンライン上で作成したものを印刷して他の書類と一緒に郵送で提出

●入力する項目●
オンライン出願システム上で作成する内容は以下の通りです。
① 出願者情報(Personal Information)
② 学歴(Educational Background)
③ 英語外部検定試験スコア(English Test Information)
④ 中学卒業以降の異文化体験
「これまで、ご自身の経験の中で「国際」や「異文化」を感じたもの」を日本語300字以内で入力。(必ずしも、海外での経験である必要はない)
⑤ 中学卒業以降に一番力を入れて取り組んだこと
「学業・課外活動を含めて、中学卒業以降にご自身が一番力を入れて取り組んだこと」を日本語300字以内で入力。
⑥ Essay
「今までのご自身の経験と将来の夢をつなぐ場としてSILSを選んだ理由」を日本語800字以内で入力。

2.出願資格・成績を証明する書類
※2020年7月1日以降に発行された原本を提出すること

3.英語外部検定試験スコアを証明する書類
※提出がない場合または学部が定める有効期間外の試験結果を提出した場合などは出願が受理されないので注意

  • ●提出が認められる英語外部検定試験●
  • ・英検(従来型、CBT、S-CBT、S-Interview)
  • ・TOEFL iBT®テスト(Special Home Editionを含む) *MyBestスコアは認められない
  • ・TOEFL® ITP  <*2022年度入試以降は認められなくなる予定>
  • ・TOEIC®(IP含む)  <*2022年度入試以降は認められなくなる予定>
  • ・IELTS
  • ・IELTS Indicator
  • ・GTEC(CBT/検定版)

※新型コロナウイルス感染拡大等の影響により、2021年度入試に限った措置
・TOEFL iBT® Special Home Edition、IELTS Indicator、GTEC CBT、GTEC 検定版を有効とする
・各検定試験ともに2017年9月1日以降に受験した試験のみを有効とする(有効期間を3年以内〈従来は2年以内〉に延長)

 

≪2021年度「AO入学試験(4月入学 国内選考)」に関する大きな変更点≫

●Application Formがオンラインシステム上で記入できるようになりました。昨年度までは、特定の箇所以外はすべて英語での記入となっていましたが、2021年度より「4月入学 国内選考」については日本語での記入となっています。

●昨年度まで課されていた英語での志望理由書(英語による指示文を読み、その内容に従って書く英語エッセイ)がなくなり、代わりにApplication Form内に日本語でのエッセイが3つ課されています。
・中学卒業以降の異文化体験(300字)
・中学卒業以降に一番力を入れて取り組んだこと(300字)
・Essay「今までのご自身の経験と将来の夢をつなぐ場としてSILSを選んだ理由」(800字)

【参考】早稲田大学国際教養学部 AO入学試験要項(総合型選抜)<2021年4月入学・国内選考>

② AO入学試験(4月入学 国外選考)

◆選考方法

書類審査(英語)を基本とします。 *必要に応じて面接あり

【参考ページ】AO April Entry (Overseas)

◆審査に必要な書類

1.Application Form (オンライン出願システム“The Admissions Office”を利用して作成)
2.出願資格を証明する書類(高校の卒業(見込)証明書等)
3.成績に関する書類
4.大学入学資格試験、統一試験の結果に関する証明書(SAT®、ACT、IB、GCE A-Level、Baccalaureat、Abitur等)
5.英語能力に関する証明書(TOEFL®iBTテスト、IELTS (Academic)等)

※英語で実施される大学入学資格試験・統一試験の結果に関する証明書(SAT®, ACT, GCE A-Level, IB(英語による履修)等)を提出する場合は、英語能力に関する証明書の提出は免除

③ AO入学試験(9月入学)

◆選考方法

書類審査を基本とします。
出願期間はEarly AdmissionとRegular Admissionの2つに分かれます。Early Admissionにおいて書類審査の結果、「Early Decision」の対象者は合格、そうでなかった場合はRegular Admissionの出願者と共に再度書類審査が行われます。
*必要に応じて面接あり

◆審査に必要な書類

※募集要項は2020年11月末までに以下HPにて公開予定です。

【参考ページ】AO September Entry

一般選抜

早稲田大学の試験場において試験を受ける必要がある入試です。
これまで「3教科(外国語・国語・地歴または数学)の学部独自試験」+「英語4技能テスト」だった従来の方式を取りやめ、2020年度入試より「⼤学⼊学共通テスト」、「学部独自試験(科目:外国語<英語>)」、「英語外部検定試験(加点方式)」の合計点により選抜する⽅式に変更されます。

◆学科・募集人員

国際教養学科: 175名

◆試験内容

1) 大学入学共通テスト

大学入学共通テストの得点を次の配点に換算

1. 国語(必須):配点 50 点

※大学入学共通テストの配点200点を50点に換算する

2. 選択科目(以下いずれか 1 科目を選択):配点 50 点
・地理歴史「世界史 B」「日本史 B」「地理 B」
・数学 「数学Ⅰ・数学 A」「数学Ⅱ・数学 B」
・理科 「物理」「化学」「⽣物」「地学」

※地歴、数学、理科は、それぞれ大学入学共通テストの配点100点を50点に換算

2) 学部独自試験 科目:外国語(英語)
英語(コミュニケーション英語Ⅰ、コミュニケーション英語Ⅱ、コミュニケーション英語Ⅲ、英語表現Ⅰ、英語表現Ⅱ)

<試験内容・時間・配点>

試験時限 試験内容 試験時間 配点
1時限 Reading 90分 80点
2時限 Writing 60分

3)英語外部検定試験(出願時に提出/20点)
スコア提出者に加点される。(英語4技能テスト結果の未提出による出願も可能)
対象となる英語外部検定試験、英語外部検定試験の評価方法、加点する得点は次の通り。

CEFR 英語外部検定試験の種類 加点
(20点満点)
実用英語技能検定 TOEFL iBT®テスト IELTS(Academic)
C1 以上 1級 合格 95 以上 7.0 以上 20 点
B2 準1級 合格 72〜94 5.5〜6.5 14 点
B1 2級 合格 42〜71 4.0〜5.0 7 点
A2 以下 準2級合格 以下 41 以下 3.5 以下 0 点
未提出(出願可)

※2019年2月1日以降に受験した試験結果を有効とする。実用英語技能検定は、2018年度第3回以降に受験したものを有効とする。(従来型は二次試験を基準とする)
※実用英語技能検定は、従来型、CBT、S-CBT、S-Interviewが利用可能。また、各級合格のみを評価し、CSE2.0の総点および各技能点は問わない。
※TOEFL iBT®テストにおける「MyBest scores」の利用は認めない。
※IELTSは、Computer delivered IELTSも利用可能。

現在のSILSの学びの状況

早稲田大学では2020年5月11日より2020年度春学期(春セメスター、または春クォーターおよび夏クォーター)が開始されていますが、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、学期中の授業はすべて最後までオンラインで行われることが決定しています。
ただし、閉鎖されていたキャンパスは6月1日から段階的に立入禁止が解除されており、7月6日からは教室のWi-Fi環境を利用してのオンライン授業の受講ができるよう、箇所PCルーム、学生ラウンジの一部利用が開始されています。

なお、2020年度のオープンキャンパスは全学の会場で開催中止が発表されています。大学の特色や、各学部の概要、実際の講義を映像コンテンツ等で紹介する情報サイトが準備中となっており、詳細は8月下旬ごろに公式Webサイトに掲載される予定です。

【参考ページ】School of International Liberal Studies 早稲田大学 国際教養学部

次回は8月にシリーズ第2弾、9月に第3弾をお届けする予定です。お楽しみに!

※内容には変更等の可能性もありますので、必ず大学発表の「入学者選抜要項」「学生募集要項」等をホームページなどで確認してください。

※この記事でご紹介している内容は2020年7月10日現在の情報に基づいています。

LINE UP

海外、国内を問わず、グローバルな進路を実現する
学習プログラムをご用意しています