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魅力的な歴史と最新文化に浸れる4年間! イギリス留学10のメリット

海外留学を検討し始める際に、多くの人がまず悩むのが留学先。「どこの国に留学するか」は留学の質や満足度を左右する大切なポイントになるだけに、慎重に決めたいものです。とはいえ、英語圏といっても多くの国があるため、なかなか留学先を絞る決め手がなくて迷ってしまうのもよくあること。このシリーズでは、隔月で国別の「留学するメリット」をご紹介しています。
新型コロナウイルスの流行に伴い、海外旅行のついでにキャンパス見学に行く、というようなことが簡単にはできない状況が続いている昨今、まずは留学候補の国ごとの情報をできるだけ集めましょう。各国の大学教育の特徴をとらえ、自分がそこでどんな風に学び、生活するのかイメージすることで、自分なりの理想の留学が見えてきます。
シリーズ4回目となる今回取り上げるのは、日本からの留学先として根強い人気を誇るイギリスです。イギリスに留学するメリットやデメリットをまとめていますので、進学先選びの比較検討の材料にしてください。

歴史・伝統と最新文化の共存!イギリス留学10のメリット

イギリス留学の10のメリット

① 本場のイギリス英語を身につけられる

イギリスは「英語」の発祥の地。今では世界の公用語と言われる英語ですが、もともとはイギリスで話されていた言葉がアメリカやカナダ、オーストラリアに渡り、世界に広がっていったものです。日本人にとって馴染みがあるのは、いわゆるアメリカ英語と呼ばれている英語ですが、ブリティッシュイングリッシュと呼ばれるイギリスの英語は、まさに原点ともいうべき本場の英語。実は世界の英語圏では、ブリティッシュイングリッシュのほうが広く話されているとも言われます。イギリスで話されている英語は、アクセントに癖の少ない人が多く、一つ一つの単語をはっきりときれいに発音する傾向が強いのが特徴。英語の母国で学び、生活しながら、格調高いイギリス英語を身につけることができるのはイギリスの大きな魅力です。

② 世界的に有名な大学が多く、高い教育水準が保たれている

イギリスには世界的な名門と言われるオックス・ブリッジ(オックスフォード大学とケンブリッジ大学)をはじめとして、24の研究大学が加盟するラッセルグループなど、世界トップクラスの大学が数多く存在しており、総じて教育水準が非常に高いことで有名です。イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education」が発表している「世界大学ランキング」2021年版では5年連続1位を獲得したオックスフォード大学を頂点に、ケンブリッジ大学(6位)、インペリアルカレッジロンドン(11位)など、上位20位までに4校がランクイン。200位までには29校もの大学が名を連ねています。
イギリスで学位が取得可能な大学・カレッジなどは180校以上ありますが、そのほとんどが国公立。イギリスの大学の教育の質と水準は、公的機関であるQAA(高等教育質保証機関)による厳しい審査によって保証されています。審査結果はオンライン上で公表されており、各大学の評価を誰でも知ることが可能です。
世界の学術研究や高等教育を最先端でリードするイギリスの大学は国際的に高く評価されているため、学位を取得できれば大きな財産となるでしょう。

③ 学びたいことを専門的に学べる

イギリスの大学では、非常に幅広い分野の専攻が提供されています。ビジネスや工学、医学などはもちろん、アート・デザイン・ファッション・建築などの分野でも世界の最先端と言えるでしょう。
取得可能な学位には、BSc(Bachelor of Science:自然科学分野での学士号)、BA(Bachelor of Arts:人文科学分野での学士号)、BEng(Bachelor of Engineering:工学系の学士号)などがあります。学士過程にはいろいろな形式のコースがあり、自らの学びたいことにあわせて選択することができます。たとえば、3年間で1つの科目だけを専攻し、その分野に専念して狭く深く研究する Single Honours Degree (シングル・オナーズ)、2つ以上の科目を同時に専攻し、複数の分野を組み合わせて学位取得を目指す Combined/Joint Honours Degree (コンバインド/ジョイント・オナーズ)、専攻する学科にしばられずさまざまな学科での単位取得が可能な Modular Degree Courses (モジュラー・ディグリー・コース)などがありますが、いずれのカリキュラムも非常に専門性が強くなっています。日本なら大学院で扱うような内容も、学部の課程で学んでいきます。自分が選んだ分野を深く掘り下げ、学問的な専門性を深く追求していくのが、イギリスの大学の特徴といえます。
授業は講義(レクチャー)形式やセミナー形式をベースに、チュートリアルと呼ばれる教授との個人授業もあるのがイギリス流。自然科学系や芸術系の分野では、これに実験、実習が加わります。学期中は宿題(課題)をあまり課さないことが多いと言われている大学・学部が多いのも、メリットと言えるかもしれません。

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【参考記事】こんなに違う!イギリスとアメリカの大学教育制度を徹底比較

④ 比較的、日本人が少なく、「英語に浸かる」生活ができる

日本の大学生の、短期留学・語学留学なども含めた留学先としては第6位のイギリス(2018年)(*1)。年間6,500人強の学生がイギリスに留学していますが、アメリカ・オーストラリア・カナダが1万人を超えていることを考えると少なめ。社会人等を含めても、他の英語圏の人気留学先と比べると、日本人が少ない環境といえます。イギリスの中でも、留学生やビジネスマンは大都市であるロンドンに集中する傾向があるため、ロンドンの街中ではさすがに日本人と出会う機会が多くなりますが、郊外の学術都市や、日本でもあまりなじみのない南西部や北部の地方都市にいくと、日本人はあまり見かけません。
周りに日本人がいなければ、必然的に日本語を使う機会は減ります。英語に集中しやすい環境に身を置くことで、英語の上達スピードを上げることができるのは、イギリス留学の大きなメリットのひとつ。せっかく留学するなら、英語で学び、英語のみで生活するという英語漬けの環境がいい、と考えている人にとっては、イギリスはうってつけの国と言えるでしょう。

*1) 出典 : 令和2年4月 文部科学省『「外国人留学生在籍状況調査」及び「日本人の海外留学者数」等について』

⑤ 魅力的な歴史と新しい文化が共存!アートやサッカー観戦など休日も楽しめる

英語圏の中でも長い歴史を持つ国・イギリス。どの街にも古城や教会をはじめとする中世からの建物や建築物などが立ち並び、格式高い英国の伝統と、古くから続く文化の重みを感じることができます。また、美術館や博物館も数多く、観光名所も豊富なので、日常生活の中で息抜きやリフレッシュの場に困ることがありません。
同時に、イギリスはファッションや音楽などの現代の最新カルチャーにおいて世界をリードしている国でもあります。アートや演劇といった文化活動も盛んですし、サッカーなどのスポーツ観戦も老若男女問わず盛り上がるなど、多様なエンターテインメントを気軽に楽しむことができます。
イギリスには、古い歴史や伝統を守りながらも、常に新しい文化を生み出し続けるエネルギーが満ちていて、それらが混在し、かつ見事に融合した独特の魅力があふれています。新旧の文化を1つの国で同時に体験することができるのは、イギリスならでは大きなメリットと言えるでしょう。

⑥ 世界の人気留学先!世界中の人と知り合える

イギリスは世界でも有数の留学生受入れ大国。留学受入れ数は約43万人と全世界の留学生の約8%を受け入れており、アメリカに次いで世界2位となっています(*2)。地理的に東西ヨーロッパからの留学生が多いですが、中東やアジア、アフリカ諸国からも多数の留学生が学んでいます。同じ教室で共に学ぶ、異なる文化背景や価値観を持つ仲間たちと積極的に交流を図りながら切磋琢磨することで、世界レベルで視野を広げることができますし、何より世界中に多国籍な友達を作れる貴重な機会を得られるのはイギリス留学の大きなメリットの1つです。
また、もともとイギリスは長い歴史的背景から様々な人種・民族が入り混じる多民族国家です。ヨーロッパ諸国をはじめ、中東、アフリカ、アジアなどからの移民も多く、街中では多様な文化や信仰を持つ人々が共存しています。日々の生活の中でも、英語圏でありながら様々な異文化に接し、多様性を肌感覚で実感できる貴重な体験ができるでしょう。

*2 出典:UNESCO Institute for statistics

⑦ ヨーロッパとひとつながり!アクティブな旅行ができる

イギリスは日本と同じ島国とはいえ、ヨーロッパ諸国との距離が非常に近く、飛行機で1時間~2時間あればヨーロッパの主要国へ行くことができます。各国間に様々なLCC(格安航空会社)が運航していますし、英仏海峡を渡る鉄道や長距離バスもあるため、隣国への移動は思っているより簡単です。費用も、安い時期であれば片道数千円程度と、国内旅行ぐらいの感覚で他のヨーロッパ諸国へ旅行することが可能。週末や、学期間の長期休暇中に、クラスメイトたちと他の国を旅して歩くのは、学習の合間の息抜き、気分転換にもピッタリです。
日本からだと移動時間も金額もかさみ、なかなか行きにくいヨーロッパ旅行を気軽にできるのは、イギリス留学だからこそと言えるでしょう。

⑧ 大学院まで考えている人は、留学期間が短くて済む可能性あり

イギリスでは多くの大学で一般教養課程がなく、1年目から専門課程がスタートします。通常、学士課程は3年間、修士課程は1年間(スコットランドは学士課程4年間、修士課程1年間以上)のカリキュラムとなります(*3)。
日本の高校の卒業生がイギリスの大学に進学する場合は、教育制度の違いにより直接入学ができず、1年間の大学進学準備コース(ファウンデーションコース)で学んでから大学に入学するのが一般的ですが、その期間を考慮にいれても、修士号取得まで目指しているのであればアメリカ(修士課程は2年間)などと比べると留学期間を短くすることが可能です。その分、プログラムの内容は凝縮され学習は大変になりますが、時間や費用を抑えたい人にとってはメリットのある国と言えるでしょう。
ただし、留学開始時に英語力が足りない場合は、ファウンデーションコースの前にさらに語学学校などに通って英語を身につける必要が出てきます。留学期間を短くしたいという希望があるなら、あらかじめ英語を含めた準備をしっかり進めていくことが大切です。

*3) 医学や獣医学、建築学など専門の資格に直接結びつくコースでは、修了するまでに5~7年が必要となる場合があります。

⑨ 留学生のアルバイトが週20時間まで認められている

イギリスで学位を取得するために留学するためのビザ(Tier4:Student visa)を所持している場合、学期中は週に20時間までアルバイトをすることが可能。長期期間中はフルタイムで働くことができます。
Tier4の学生ビザは、基本的に18歳以上で、イギリスで学校に通うために6か月以上の長期滞在をする予定の留学生に発行されるビザ。大学・大学院で学位の取得を目指すなどの長期留学の場合は、渡英前に日本にある英国ビザ申請センター(東京・大阪)に必要書類を提出して申請し、取得する必要があります。学生ビザがあれば、原則的に滞在許可が降りている期間は規定の範囲内で就労が可能です。
なお、イギリスが定める学位以下(大学付属の語学コースに通っているなど)の場合は、週に10時間までしか働けないので注意が必要です。また、スポーツトレーナーやコーチ、医者、自営業などの仕事はできず、軽労働(飲食店のスタッフや、販売店の店員など)に限られるなど細かい規定があるので、事前にしっかり確認しましょう。

⑩ 2021年夏以降の学部卒業生は2年間の就労ビザが取得できる(The Graduate Route)

イギリス政府は、2021年夏以降に大学を卒業した留学生に対し、2年間の就労ビザ(Post-study Work Visa)が取得可能となる、新たな制度の導入を発表しています(2019年9月11日発表)。
この制度はThe Graduate Routeと呼ばれるもので、イギリスの大学の学士課程および修士課程で学ぶ留学生は、Tier4:学生ビザの有効期間中にThe Graduate Routeのビザを申請し、審査で認められれば卒業後2年間イギリスに滞在して働くことができるようになります(博士課程(PhD)を修了した場合は3年間)。スキルレベルにとくに制限はなく、2021年夏以降に学部以上の学位を取得した卒業生であれば誰でも、どのレベルのスキルであっても申請することが可能。これまでは、永住権のない留学生だと就労ビザ取得のスポンサーとなってくれる企業を見つけなければ就職することができず、日本人にとっては大きなハードルとなっていましたが、このThe Graduate Routeのスキームによりスポンサー企業が不要になったことは、これから留学する学生にとって大きなメリットといえます。
なお、2021年夏に卒業予定で、2020−2021の学年度はオンライン(遠隔教育)で大学の授業を受講することが決まっている学生も、2021年4月6日までに対面の授業を受けるためにイギリスに入国すれば、The Graduate Routeビザを申請することができます。すべてオンライン授業の場合は対象外となってしまうので、注意が必要です。

イギリス留学にデメリットはある?

では逆に、イギリスに留学する場合のデメリットは?いくつか挙げてみましょう。

●ブリティッシュイングリッシュに慣れるまでが大変

現在の日本での英語教育は、アメリカ英語が主流。イギリスの英語は、アメリカ英語とは単語の発音や使われ方、慣用表現などが異なる場合があり、アメリカ英語に慣れてきた人にとっては、最初は戸惑いがあるかもしれません。
また、明瞭な発音が特徴のブリティッシュイングリッシュではありますが、実は地域によって異なるアクセントや方言がかなりたくさん。ロンドンにもコックニーと呼ばれる有名なアクセント(eiをaiと発音する)がありますし、とりわけイギリス北部(スコットランド地方)に行くと、非常に独特な訛りのある英語で聞き取りにくい場合があります。
学校の先生や、テレビのキャスターなどが話している標準的なイギリス英語は理解しやすいのですが、街に出て地域の人々と接すると、急に何を話しているかわからないなどということがあったりするので要注意です。

●天候がいい日が少ない

イギリスは地理的に見ると、ほぼ北ヨーロッパにあります。国の南東部に位置する首都ロンドンでも北緯51度と、実は北海道よりかなり高い緯度にあるのです。そのため年間を通して気温は日本より低めで、日照時間が短く、曇りの日が多いのが特徴。夏が短く、冬が長く感じられます。また、一日の中に四季があるといわれるほど短時間で天候が変わりやすく、昼と夜の寒暖差が非常に大きくなることもあります。きれいに晴れていたのに、急に雨が降ってくることも珍しくありません。とくに冬は小雨や曇りの日が続き、太陽が見えないことが多いため、天気が悪いという印象が強くなりがち。晴れの日が好きな人にとっては、快適とは言えないかもしれません。
ただ高緯度のわりに冬でも(とくにロンドンあたりでは)雪がほとんど降りませんし、夏も日本ほど気温が上がらず、湿気も少ないので、むしろ過ごしやすいと感じる人もいるようです。

●物価が高め、生活費が高額になりがち

イギリスでは他の英語圏の人気留学先と比べると、物価が高い傾向があります。家賃や交通費、飲食費や衣類など、トータルの生活費はかなりかさみます。とくにロンドンの場合、イギリスの各都市と比較しても家賃相場などが高いので、生活費は日本・東京で暮らすのと同程度になってしまうことも。極力外食を控えて、スーパーマーケットで買える食材で自炊を心がけたり、住居は郊外で安全なところを探したりなど、コストを抑える工夫をしていくとよいでしょう。また、留学生向けの様々な奨学金や助成金も充実しているので、活用を検討してみてもよいかもしれません。
なお、イギリスの通貨であるポンドは為替変動が激しいため、円換算すると学費等の上下のブレが大きくなることがあります。日本から送金してもらう際も、注意が必要です。

※現在、イギリスでは新型コロナウイルス(COVID-19)に伴う入国制限は解除されており、日本を含む免除リストに掲げられた国・地域からイングランドへの入国者については入国後の自己隔離の義務も免除されています(過去14日間に非免除国に入国、または通過した場合は自己隔離の対象)。ただし、到着前の滞在情報の提供は引き続き必要となります。ビザの発給は、通常通り行われています。

※7月〜9月にかけて、イギリス国内の公立の小・中・高・大学などすべての学校や語学学校等の教育機関が再開されています。9月1日からは、イギリス各地の大学ではキャンパスがオープンし、安全対策を万全に整えて対面式・オンラインの両方で新学期がスタートしています。現在、各大学では2021年1月と2021年9月の新入生の受入れに向けて、通常通り出願を受け付けています。

状況は随時変化しており、今後も予告なしに入国制限が実施される可能性もあります。イギリス政府などの発表等を、継続的に注視していく必要があります。

【参考ページ】Self-isolation lifted for lower risk countries in time for holidays this summer|GOV.UK

【参考ページ】英国における新型コロナウイルス対策や各種状況について|在英国日本国大使館

※この記事でご紹介している内容は2020年10月9日現在の情報に基づいています。

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