海外大生体験談

海外大に入学して驚いたこと!-生活編④留学中の人間関係について-


世界で活躍中のGLC卒業生「海外進学・留学ラボ協力隊」が書き下ろし原稿で、動画で入試や大学生活についてレポートします。6月のテーマは「海外大に入学して驚いたこと・生活編」。今回お届けするのは「留学中の人間関係」についてです。

国や大学ごとに学生の特色はあるの?留学先で友達はどうやって作るの?など、留学前に知りたいけれど調べきれない情報もありますよね。アメリカのYuka T.先輩(Middlebury大学)とKaito N.先輩(Havarford大学)、オーストラリアのY.H.先輩(Western Sydney大学)、オランダからMia T.先輩(Leiden大学)の4名が実際の体験を元にその疑問に答えてくれました。

 

Yuka T.先輩

アメリカ ミドルベリー大学(Middlebury College)

 

 

「アカデミックなやりとり」で自然に親しい友人が見つかる!

 

留学中の人間関係を築くのに、入学当初はやはり”First-Year Orientation”が勝負でした。とにかく会う人会う人に声をかけまくって、その知り合いの知り合いを教えてもらう、というスタイルで知り合いを増やしました。特にカフェテリアと課外活動が絶好の場所でしたね。そして、知り合いと関係を深めるための話すきかっけは、考えている学部についてや、課外活動、出身地、趣味などの話から入ることが多かったです。当時は自分の英語にそこまで自信も無かったのですが、それでもその人に興味をもって質問をどんどんするように心がけていました。自分の思ったように英語が話せなくても、相手は興味を持って話してくれるという態度を見れば会話に応じてくれます。また、2学期目にはダンスチームのオーディションを受けたのですが、学期末のショーに向けて練習することを通してダンス友達が一気に増えました!

1年生の時はそうやって友達を増やしていましたが、2年生以降は、やはり授業が同じ子たちと一緒にいる事が自然と多くなりました。学問上での興味関心が似ているといつまでも会話が続くし、深いアカデミックな討論ができるので、楽しいだけでなく意義のある会話ができる、と思えるからだと思います。 中でも、私は中国語の授業を1年生の時からずっと取り続けているのですが、授業中に交わす会話の量が半端ではないので、その中国語のコミュニティの仲間との関係性はどの他の学部よりも自然と強いものになりました。(なので、その仲間たちと共有しあえるミドルベリー中国語学習者のMeme投稿用SNSアカウントが存在するほど!です。)「一緒に勉強しない?」とか「ちょっとテスト前だしディスカッションしようよ!」と言いながらテキストをお互いに送るようになり、そんなやりとりが続く中で親友というものができました。

また、最近「言語学クラブ」を作ったのですが、そのクラブを通じても友人たちと良い関係が築けています。私を含めた立ち上げメンバー4人はみんな言語学が本当に大好きで、一生言語学の話をしていられるんじゃないか…!というくらい一緒にいてもずっと話がつきません。アカデミックな繋がりは本当に自然と友を呼ぶし、私にとってかけがえのないものになっています。


所属しているダンスチームのメンバー
学期末ショーを売るためのポスターに使う写真を撮影した時。
ショーのテーマは「early 2000s」ということで、寝間着みたいな恰好でチャペル前で撮影しました。
こんな格好だけどこの時の気温、0℃…。


言語学クラブ立ち上げメンバー
Kahootというアプリを使った言語トリビアイベント開催したときの一枚。
みんな大好きIPAチャート(国際音声記号の一覧で、ざっくりいうと、世界に存在するすべての言語を表すことができるアルファベット)のステッカーを手に撮影。でも、あとで見てみたらステッカーが逆さでした…!

 

 

Kaito N.先輩

アメリカ ハバフォード大学(Haverford College)

 

 

日々のディスカッションをすればするほど、友人が増えていく!

 

ハバフォード大学の学生の特徴は、皆とても優しくて、ディスカッションに対してとても積極的だという印象です。授業は常に少人数で行われ、ディスカッションをする機会が多くあります。ディスカッションをすればするほど多くの友達ができるので、授業をきっかけに友達になることが多いです。

最初は、ディスカッションにも慣れていなかったので”間違ったことを言ったらどうしよう…”と自分の意見を言うことに抵抗もありました。が、学期が進むにつれて知り合いも増えていき関係性ができていくので、雰囲気に緊張することも無くなりました。またディスカッションをする機会がどんどん増えるので、分からないことは、”分からないよねー?!”と平気で言えたりもできるようになって、恥じることは無くなりました。大人数の授業形式で手をあげることは、知らない人も多いので今でも緊張することもありますが、皆がどんどんと手をあげているのを見ているうちに自分もトライしたい気持ちが高まっていきましたし、それも回数をこなせば慣れていきました。

ディスカッションが日常茶飯事の学生たちなので、授業・学業以外のこともよく話し合います。 例えば、オリエンテーションのシステムなど、キャンパスの問題点について。“オリエンテーションのプログラムは数多くあって運営の負荷も高いので、運営している人に給与を払うべき?”なんて議論をします。とても熱く議論をするので、端から見ていると喧嘩をしているんじゃないか?と思えてしまうほどです…笑。

議論以外にも、寮から食堂や図書館なども近いので、仲の良い友達とは一緒に図書館で勉強したり、食事を食べる約束をしたり、それぞれの寮でボードゲームをしたりして仲を深めています。かなり小規模な大学でもあるので、友達の友達と食堂でよくすれ違ううちに友人関係になる…なんてことも多々あり、友人の輪がどんどんと広がっています。


友達とのプロジェクトで使ったボード

熱いディスカッションが終わった後の様子です

 

 

 

Y.H先輩

オーストラリア ウェスタンシドニー大学(Western Sydney University)

 

 

「いろいろな価値観OK!」の文化が人間関係にも現れています

 

大学での人間関係は、日本と比べると上下関係というものが無いということに驚きます。先生のことも普通に下の名前で呼びますし、年齢に応じて丁寧な口調にしたりはしますが、かしこまった言葉を使うことはほとんどありません。そして、日本のように周りの空気を読む、調和を重んじるという文化より、個人の意見を大事にする傾向があることも日本と比べると特徴的です。授業では自分の意見を示すディスカッションスタイルの授業が多くあるので、学生の皆もディスカッションをすることにも慣れています。例えば、生徒同士で課題に具体的な案をその場で考えてすぐに発表するというスタイルのディスカッションがあったりします。いつも感心するのは、その場で即座に意見を求められても、既に授業で習った定義や理論を自分の知識として既に取り混んでいて、論理立てて解決の方針を示すようなプレゼンをする子たちがいることです。そういう子たちを見ると、ついていくだけで必死だし、自分はまだまだ主張できるほどではないな…と痛感することもありますが、そう感じること自体がとても勉強になっています。

皆の主張がしっかりしているので、ディスカッションが白熱することもあります。授業の中でヒートアップした生徒たちが先生によって仲裁される…なんて光景を目にすることもあります!日本だとこうなってしまった場合、自己主張が強いと思われたり、場の雰囲気を壊すのが嫌だったりなどの理由で良くない行為だとみなされることもありますが、オーストラリアの場合はこれも個人の良さとして受け止めてくれ、新たな観点からの意見を見る姿勢で認めてくれるところが良いところです。

授業だけのことではなくて、多民族国家のオーストラリアでは、様々なバックグランドを持った人が大学に集まっているので、いろいろな価値観を共有できるきっかけが多くあります。だからなのか、お互いが主張したい、言いたいことを言いあえる雰囲気が自然にあるというのも特色ですね。それぞれバックグラウンドが異なるため、個々の価値観で重きを置くものが違うし、あたりまえに視点に違いがうまれるということなんだと思います。日本人は特に和というものに重きをおいて、調和を大事にする傾向がありますが、オーストラリアでは個々の主張がそれぞれあるのでみんなの意見を大事にしていくという思考があります。そのため、皆がどんな意見も許容する雰囲気があります。なので、意見を言うことで仲間との対立や仲間外れを恐れることは無く、ズバズバと思ったことを言えることは良い環境だなと感じています。

 

Mia T.先輩

オランダ ライデン大学(Leiden university)

 

 

とても優しいオランダ人。“日本”をトピックに友達ができることも!

 

友人がどうやってできていったのかを思い出すと、最初は授業がきっかけでした。授業が一緒になった生徒の中でまずは1人と話し、次に2人、3人…と授業の回数が増すごとに話す相手が増えていき友達になりました。だんだん知り合った人数が増えていくと、自然とスタンダードメンバーのような集まりができていきました。その子たちとは、授業が違うような時期になっても、勉強へのモチベーションを一緒に高めよう!という仲間意識でつながってスタディーメンバーみたいになっていきました。

先生との関係は、優しい先生、とっつきにくい先生…などそれぞれ先生の個性によって距離感が違います。優しい距離感が近い先生だと、授業で分からなかったところを気軽にメールをすることもできます。先生も気軽にメールで回答を返してくださいますし、先生の空き時間を知らせてくださる場合は、先生を訪ねて行き問題を解決することもできます。

オランダの人たちは基本的にとても優しくて、特にハーグ市はインターナショナルの街でもあるので、他民族、他国の人たちへの理解があります。イスラム系の人たちやアジア系の人も多く住んでいるので、人種の違いには驚かれたことはなかったです。ですが、私の大学は半分以上がヨーロッパから来た生徒ばかり。最初は会話のトピックが合わずなかなか打ち解けることができませんでした。たまに日本に興味がある人や、日本が大好きな人いたので、日本への興味を持っている学生と仲良くなることが多かったです。特にジブリは海外でも結構な人気!なので、日本好きの学生と一緒にジブリの映画を観たりすることで交流を深めています。また、日本という共通点がなくても、感覚の合う落ち着いた付き合いが好きな人たちで集まって、お互いの国の料理を振る舞い合ったり、お茶を飲みながら人生について語りあったりして、絆を深めています。


※この記事でご紹介している内容は2020年6月23日現在の情報に基づいています。

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