海外大生体験談

先輩に聞く!Vol.2 リベラルアーツ大学を選んだ理由と魅力!


Global Learning Centerで学び、日本の高校から海外大学に進学した先輩方の生の声をもとにした、特別コラム第2弾!アメリカのリベラルアーツカレッジの魅力は?大変なことは?まさに今、通っている大学(もしくは卒業した大学)について、先輩方がリアルに語ります!

先輩たちのリベラルアーツ大学を選んだ理由と魅力

授業・専攻のルールや基準は最低限。
自由度が高い反面、自身の学びに対する責任も大きい!

羽鳥 静華 さん
ウェズリアン大学(Wesleyan University)
◆卒業生
◆受験タイプ:国内・海外大 併願

Q. 通っていたリベラルアーツ大学の特色を教えてください。

授業は少人数で行われ、教授と生徒の距離がとても近いのが特徴です。また、生徒の自主性を尊重し、個々の興味・関心を存分に探求できるよう、授業や専攻の単位のルール・基準は最低限に設定されていて、多様な生徒のニーズをできるだけ取り込めるような仕組みになっています。授業を自分で作ったり、専攻を自分でデザインしたりと、なんでも自分で選べますが、自由度が高い分、自分自身の学びに対する責任も大きくなっています。時間割や宿題にガチガチに固められた日本の生活とは違い、常に生活の優先順位を意識的につけないといけないので、自分の弱さと向き合わされる厳しい環境でもあります。

Q. 特に好きだった科目・印象に残っている授業や科目はありますか?

人類学で取った「社会運動の人類学」です。リーディングして、授業を受けて、ペーパーを書く、というような座学中心になってしまう授業が多い中で、「体で学ぶ」「経験する」「感じる」を大切にした授業でした。教授は、大学の授業で生徒が考えることと、実際の個々の生活には大きな乖離があると言い、その乖離を埋めるためには、教室を「生活の一部分の学びの場」とすることが大切だ、と教えてくれました。
授業では椅子に座らず、教授を含めて全員床に座り、「先生・生徒」という力関係を崩して平等に学ぶ雰囲気作りを試みたり、リーディングから抜粋された文章に沿って体を動かしたりしました。また、課題として、キャンパスで自分が気になっていることを一学期間かけてチームで解決することが課され、様々なプロジェクトを行いましたが、実際に計画したり人を集めたりするのに苦戦してほぼ失敗に終わり、悔しい思いをしました。

Q. 留学前に想像していたのと違い、ギャップを感じたことはありますか?

良い意味でも悪い意味でも、異なるバックグラウンドを持った学生たちが特別扱いされないことです。人種や階級、ジェンダーなどによる差別・偏見は今でも残っていて、キャンパスのあちらこちらで日々衝突が起こったり、改善に向けての話し合い・運動が行われています。そのような環境の中で、アジア人の女性として生活をするのは息苦しい、と感じることもありましたが、様々な意見や価値観が衝突したり協働したりしている渦中で、いかに自分を主張するかを毎日考え、他者から学び、挑戦することはとても楽しかったです。

Q. 卒業後の進路希望や将来の夢を聞かせてください。

すでに大学を卒業し、今夏からワシントンDCの高校に就職することが決まっています。リベラルアーツカレッジで学んだ、学びの視点の多様性や学びと生活の両立などの経験を大切に、政治や教育に関する仕事をしていきたいと思っています。

授業は少人数クラス、ディスカッション中心。
とにかく生徒の自主性が高い!

中谷 海渡 さん
東京大学→ハバフォード大学(Haverford College)
◆1年
◆受験タイプ:国内・海外大 併願

Q. 通っているリベラルアーツ大学の特色を教えてください。

非常に小さなリベラルアーツカレッジです。他の大学と比べてもかなり小さいのですが、その分、教授や他の生徒とより親しくなれますし、1年生のうちから様々な機会を得ることができます。特徴としては、少人数のクラスが多いこと。そして、ディスカッション中心の授業が大半であることです。 また、この大学にはHonor Code(※1)があり、生徒の自主性が非常に高いことも大きな特色です。

※1 編集部注:アメリカの大学で、学生の道徳観を尊重する倫理規定

Q. 特に好きだった科目・印象に残っている授業や科目はありますか?

数学の「結び目理論」についての授業が印象に残っています。数学の授業であるにも関わらず、ディスカッション中心に授業が進められ、とても新鮮に感じられました。

Q. 日本の大学との違いはどんなところですか?

僕は東京大学理科Ⅱ類に入学した後、辞めて、ハバフォード大学に入学しました。日本の大学との違いをまず感じるのは、授業がとても少人数で行われることですね。通常で10人程度、最大でも20人程度のクラスです。さらに、ディスカッションを中心とした授業形式が、日本で受けてきた教育とは大きく違います。
また、日本の大学ではサークルやアルバイトを中心としているような学生も多かった気がしますが、アメリカでは勉強や授業があくまで中心にあるように感じています。日本の大学のように授業を「切る」生徒は少ないですし、図書館なども午前2時まで空いていますよ。

Q. 留学前に想像していたのと違い、ギャップを感じることはありますか?

とにかく、生徒の自主性が高いこと。それにつきます。

Q. 卒業後の進路希望や将来の夢を聞かせてください。

卒業後は、ボードゲームやスポーツ、数学など、好きなことに関わることをしていきたいと思っています。何をするにしても、リベラルアーツカレッジで学んだ生き方を活かしていければいいですね。

メジャーにとらわれず幅広く学べ、
小規模・ディスカッション重視の授業であらゆる力が身につく!

原田 雄生 さん
デポー大学(Depauw University)
◆1年
◆受験タイプ:海外大 専願

Q. 通っているリベラルアーツ大学の特色を教えてください。

少人数でディスカッション重視の授業が受けられること、初めはメジャーを決めずに幅広く学べること、などです。とくに、小規模かつディスカッションベースの授業を通して、あらゆる力を身につけられることが最大の魅力だと思っています。授業中に説得力のある発言をするために多くの知識を蓄えることになりますし、発言を通して積極性を磨くことができます。さらに他の生徒の意見を聞くことで、多様な価値観に触れながら、クリティカルかつロジカルな思考力を習得することができます。

Q. 他のリベラルアーツ大学と比べて違うところはありますか?

グリークライフ(※2)が盛んなこと。そして、先輩たちのあたたかい雰囲気。また、毎年、世界の著名人がキャンパスを訪れて講演を行うUbben Lecture Seriesもこの大学の特徴の1つです。

※2 編集部注:アメリカの大学にある学生たちの社交クラブやサークルのようなコミュニティ(グリーク)による様々な活動のこと

Q. 卒業後の進路希望や将来の夢を聞かせてください。

大学卒業後は、大学院で政治への理解を深めます。将来は、国会議員として日本外交を担うとともに、若者の政治への関心を高めたいと考えています。

三人の先輩方がそれぞれ留学したアメリカのリベラルアーツ大学。大学によって少しずつ違いはあるものの、少人数クラス、ディスカッションを中心とした授業などがリベラルアーツ大学の特徴といえるでしょう。積極的に自分から学ぶ姿勢が求められる点は共通しています。また、総合大学と違って規模が小さい大学がほとんどなので、学業においても、人間関係においても、非常に濃密な大学生活が送れることもリベラルアーツ大学の大きな魅力といえるでしょう。特色ある大学も多いので、よく調べて、自分に合った大学を見つけるのが、リベラルアーツ大学進学を成功させるカギとなります

※この記事でご紹介している内容は2018年8月現在の情報に基づいています。

※この記事は、旧GLCウェブサイトの「グローバル海外進学コラム」2018年8月31日に掲載されたものです。

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