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カナダ留学におすすめの都市5選

世界中の大学の中から志望校を選ぶのは、ワクワクするけれど、けっこう大変。もちろん重要なのは「どんな学びができるか」ですが、素敵な大学がたくさんあって迷ってしまうこともよくあります。そんな時に決め手の1つとなりうるのが、生活する「街」が魅力的かどうか。同じ国の中でも地域や都市によって環境や文化は様々で、どの街を選ぶかは留学生活の質や満足度に直接影響を与える重要な要素となります。
海外進学・留学ラボでは、国ごとに「日本人留学生が暮らすとしたら」という観点でおすすめの都市を紹介するシリーズをお届けしています。シリーズ4回目は、カナダを取り上げます!

カナダ留学におすすめの都市5選

広大な国土に、雄大な自然と大都会が共存
あらゆる多様性を尊重する移民の国

北アメリカ大陸北部に位置し、国土面積は約998万平方km。実に日本の約26倍という、世界で2番目に広大な国土を誇る国・カナダ。国土のほとんどが高い山と緑豊かな森林、平原、湖、川で構成されています。その多くが北極圏内にあるため、厳しい寒さから人が住んでいる地域は限られており、人口は約3,500万人と日本の1/3以下となっています。

カナダは10の州(Province)と3つの準州(Territory)から成り立っています。国土が広いため、州によって気候も文化も風習も大きく異なり、州ごとに時差もあります。

移民の国としても知られており、イギリス系、フランス系の他、北米先住民やドイツ系、イタリア系、中国系、ウクライナ系、オランダ系、ポーランド系など様々な国・地域からの多数の移民で国家が構成されています。「多文化主義」を掲げるカナダでは、国籍、人種、ジェンダー、宗教などあらゆる多様性が尊重されていて、様々なバックグラウンドを持つ人々がそれぞれの文化や価値観を守って暮らしています。国全体として留学生を受け入れる体制も整っています。

また、英語とフランス語の2つを公用語とするバイリンガル国家でもあります。どちらの言語が主に使用されているのかは土地によって異なりますが、ケベック州に限ってはフランス語のみを公用語と定めています。

<地域・州ごとの特徴>

カナダの州・準州にはそれぞれに政府が置かれ、ある程度の自治権があります。法律や教育制度なども州によって異なります。

■カナダ西部

夏は乾燥し、冬は温暖で雨の多い地域です。

ブリティッシュ・コロンビア州

カナダで最も西にあり、太平洋とカナディアン・ロッキー山脈に囲まれた自然豊かな州です。州都はビクトリアで、ほかに主要な都市としてバンクーバー、ウィスラー、ケローナなどがあります。

■カナダ中部

カナディアン・ロッキー山脈と五大湖につながる平野地域で、季節によっては昼夜の温度差が激しい気候です。

アルバータ州

壮大なカナディアン・ロッキー山脈と広大な温帯草原に囲まれた地域で、湖や川、氷河など多様な地形を有しています。州都はエドモントンで、ほかにカルガリーなどの都市があります。晴天が多い地域といわれ、安定した気候が特徴です。国内で唯一、州の売上税がないことでも知られています(準州を除く)。

サスカチュワン州

カナダ中央の平野部で、アルバータ州とマニトバ州の間に位置しています。主要産業は農業で、鉱業、石油、天然ガスの生産も盛んです。州都はレジーナで、ほかにサスカトゥーン、プリンスアルバートなどの都市があります。盆地なので、夏は暑く冬は寒い気候です。

マニトバ州

カナダの中心部に位置する州。比較的人口が少なく、その大半が州の南部に住んでいます。州の北部は岩石地域と北極圏のツンドラで構成されているため、人はほとんど住んでいません。州都・ウィニペグで、ほかにチャーチルなどの都市があります。

■カナダ東部

カナダの人口の約半分が居住している人口密集地域です。夏と冬の温度差が大きく、冬は雪、夏は雨が多い地域です。

オンタリオ州

カナダ国内で最も人口の多い州です。カナダの首都オタワ、カナダ最大の都市トロントを抱え、経済、産業、学業でも国の中心となっている地域です。夏の気温は30度以上になることもあり、少し湿度が高めです。冬はマイナス10~20度になる日もあり、寒さが厳しいです。

ケベック州

カナダの東側に位置している州。州都はケベックシティで、ほかにカナダ第2位の大都市モントリオールがあります。フランス、イギリスの植民地時代を経て、さまざまな文化や伝統が受け継がれている州でもあります。公用語はフランス語のみです。

■大西洋沿岸地域

海に囲まれ、夏と冬の気温差が激しい地域です。国内の他の地域より気温が低く、雪が多く降るのが特徴です。

ニューブランズウィック州

海に囲まれ、西側はアメリカのメイン州と国境を接している州です。主要都市は、フレデリクトン(州都)、モンクトン、セントジョンです。

ノバスコシア州

カナダで2番目に小さい州。周りを大西洋に囲まれており、人口密度がカナダで2番目に高い州でもあります。主要都市は、ハリファックス(州都)、シドニー、ウルフビル、ペギーコーブです。

プリンスエドワードアイランド州

232の島で構成された州で、最大の島は州名と同じプリンスエドワード島。主要都市はシャーロットタウン(州都)やプリンスエドワードアイランドです。

ニューファンドランド・ラブラドール州

カナダで最も東に位置。大西洋に面し、ニューファンドランド島と本土のラブラドールで構成されています。主要都市はセントジョンズ(州都)です。

■カナダ北部

ノースウェスト準州、ヌナブト準州、ユーコン準州のカナダ3準州を含む地域です。ほぼ一年中、大地が氷で覆われている極寒地域で、居住人口は非常に少なくなっています。冬が9か月間続き、夏が非常に短いのが特徴です。

  • ・ノースウェスト準州:川や湖など雄大な自然が広がる地域。人口の半分は先住民族で、11の公用語があります。
  • ・ヌナブト準州:カナダで最も北に位置しています。北極諸島を含む、カナダ最大の面積を有する地域です。
  • ・ユーコン準州:アラスカに隣接する西北に位置し、北極圏にかけて手つかずの自然が広がっています。

カナダで留学におすすめの都市

(1)バンクーバー(ブリティッシュ・コロンビア州)

西海岸の半島に位置し、高層ビルが建ち並ぶカナダ第3の都市。メトロバンクーバーと呼ばれる、バンクーバーを中心に構成された都市圏の人口は約250万人です。大都市でありながら、徒歩で行ける範囲に緑豊かな大きな公園があり、自然と都会の魅力を併せ持つ美しい街です。バスや電車などの公共交通機関も発達しており、イギリス・エコノミスト誌の「世界で最も住みやすい都市」ランキングでも、上位の常連となっています。

主要産業は林業ですが、観光業も盛ん。街の周囲には大自然を満喫できるアクティビティが充実しています。映画産業の分野でも有名で、ロサンゼルス、ニューヨークに続く北米第3位の規模の映画製作拠点となっています。

街の人口の半分以上が英語を母国語としない多文化多民族がミックスされた環境で、とくにアジア系の移民が多く住むことでも知られています。日本人向けの食料品や飲料品、雑貨店なども多く、カナダ最大規模の日系社会を形成しています。

カナダ国内で最も温暖な気候を持つ都市の1つとされており、夏は晴れの日が多く、湿度も低いので過ごしやすいです。冬に雪が積もることはあまりなく、気温もそれほど下がりませんが、降水量は多めです。

<バンクーバーにある主な大学>

ブリティッシュコロンビア大学(University of British Columbia:UBC)

クワントレン・ポリテクニック大学(Kwantlen Polytechnic University:KPU)

サイモン・フレイザー大学(Simon Fraser University:SFU) ※メインキャンパスはバーナビー

キャピラノ大学(Capilano University:CapU) ※ノースバンクーバーに位置

(2)トロント(オンタリオ州)

五大湖の1つであるオンタリオ湖岸の北西に位置し、人口300万人近くのカナダ最大の都市。北米有数の都市でもあり、電気、通信、出版、医療、スポーツ、芸術など様々な産業の国内企業が本社を構え、海外の企業も多く集まっている、カナダの政治・経済・文化の中心地です。
美しく整備された街には、カナダの象徴とも言われるCNタワーをはじめとした超高層ビルが建ち並ぶ中に、古くからの建造物なども共存。清潔感あふれる街並みは非常に魅力的です。街の中心部は徒歩でも回れる規模ですが、バス、地下鉄、路面電車などの公共交通機関も発達しています。

国際的規模の博物館や美術館、劇場なども点在し、フェスティバルなども頻繁に開催。ナイアガラの滝など観光スポットも充実しています。世界の中でも犯罪発生率が低く、大都市ながら治安が良いと言われているのも留学生にとっては注目ポイントです。

人口の約半分が移民と言われているほど、移民の多い都市でもあります。「人種のモザイク」とも呼ばれる街は多国籍な環境で、多様な文化に触れられることも魅力の1つです。

比較的穏やかな気候ですが、冬は積雪量が多く、気温が氷点下10℃を下回ることもあります。

<トロントにある主な大学>

トロント大学(University of Toronto:U of T)

ヨーク大学(York University)

トロント州立大学(Toronto metropolitan University)

(3)カルガリー(アルバータ州)

カナディアン・ロッキー山脈のふもとの高原地帯にある活気ある都市。西にカナディアンロッキー、東に広大な平野が広がります。観光地として有名なバンフ国立公園にも近く、近郊にはマウンテン・リゾートを含めウィンタースポーツやエコツーリズムが楽しめる環境が整っており、アウトドアアクティビティが盛んです。

毎年100万人もの観光客が訪れる「カルガリー・スタンピード」という世界最大級のカウボーイの祭典や、カルガリー国際映画祭など世界的なイベントが開催される国際的都市としても知られています。

規模はそれほど大きくありませんが、近年は豊富な天然資源を生かした石油産業による経済発展が著しく、経済的に豊か。そのため税金が安く、他の都市に比べると物価も低めで暮らしやすい街です。非常に治安が良いのも安心ポイントです。比較的日本人が少ない地域なので、フレンドリーな現地の人と触れ合う機会が多く、英語環境は整っていると言ってよいでしょう。

冬は氷点下20℃近くまで下がることもあるほど寒さが厳しいですが、夏は湿度が低く過ごしやすい気候です。

<カルガリーにある主な大学>

カルガリー大学(University of Calgary)

マウント・ロイヤル大学(Mount Royal University)

サザンアルバータ工科大学(Southern Alberta Institute of Technology:SAIT)

(4)ビクトリア(ブリティッシュ・コロンビア州)

カナダ本土からジョージア海峡を挟んだ、バンクーバー島の南端に位置。三方を海に囲まれたビクトリアには、歴史的な背景からイギリス文化の影響が色濃く残っています。ブリティッシュ調の歴史ある建造物が建ち並ぶ街並みのいたるところで、イギリス風の庭園に四季折々の花や木々があふれ、ガーデンシティとも呼ばれる美しい街です。郊外には広大な庭園・ブッチャートガーデンがあります。

州の主要な政治機能が集まっているものの、人口約40万人の比較的小さな都市。バンクーバーからフェリーでも2時間程度と程近いですが、大都市とは異なるのんびりした雰囲気が特徴です。学園都市として知られており、古くから多くの留学生を受け入れてきた街でもあります。南にはオリンピック山脈、目の前には海が広がる風光明媚な場所で、治安が良く、日本人も少ないのでゆったりと学べます。

太平洋を流れる暖流の影響で、カナダの主要都市の中では最も穏やかと言われる気候も魅力の1つ。年間を通して温暖で過ごしやすいため、カナダ国民にとっても引退後の定住地として人気があります。

<ビクトリアにある主な大学>

ビクトリア大学(Univerrsity of Victoria:UVIC)

ロイヤルローズ大学(Royal Roads University)

(5)モントリオール(ケベック州)

カナダではトロントに次ぐ国内第2の都市。セントローレンス川に浮かぶ小さな島にある古い街です。フランス統治時代の名残りで、「旧市街」と呼ばれる地域は19世紀のヨーロッパを感じさせる風情ある街並み。高層ビル群の近代的な街並みである「新市街」と調和し、不思議な雰囲気の美しい都市となっています。

街の中心部にはショッピングセンターや各種のショップが建ち並んでいるほか、地下街も発達しておりアンダーグランド・シティとも呼ばれています。大都市ながら物価が安く、治安も良いのは、留学生にとっては大きな魅力です。市内は地下鉄と路面バスが走っており、交通の便も問題ありません。日本人は比較的少ない地域です。

公用語はフランス語。人口の約7割が第一言語をフランス語としており、フランス語圏と都市としてはパリに次いで世界第2の規模です。ただ、住民の9割は英語とフランス語の両方が話せるバイリンガルと言われており、フランス語が話せなくても困ることはほとんどありません。むしろ、2か国語を学べるチャンスがある街と言えます。

気候は寒暖の差が大きいのが特徴で、とくに冬は氷点下30度を下回る日もあるほど厳しい寒さ。降雪量も比較的多いです。

<モントリオールにある主な大学>

マギル大学(McGill University)

モントリオール大学(University of Montréal)

コンコーディア大学(Concordia University)

ケベック大学モントリオール校(University of Québec at Montréal)


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※この記事でご紹介している内容は2022年9月16日現在の情報に基づいています。

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