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イギリス留学について知っておいたほうがいい10のこと

世界中で、「withコロナ」が実体化しつつあり、再びグローバルな人の動きも活発になってきた昨今。海外留学を本格的に考え始める方もいるのではないでしょうか。海外進学・留学ラボでは、実際に海外の進路を検討する場合に基本となる「国選び」に役立つ情報を、シリーズでお届けしています。
海外留学した自分をイメージできるよう、留学先として人気のある国ごとに、バラエティに富んだ10の「知っておくべきこと」をピックアップ!学びの制度や学生生活の特徴をはじめ、文化や風土なども加味したお国柄を知れば、ワクワクしてくるはずです。2回目はイギリスを取り上げます!

【参考記事】魅力的な歴史と最新文化に浸れる4年間! イギリス留学10のメリット

イギリス留学について知っておいたほうがいい10のこと

1. 大学1年生はホールと呼ばれる学生寮に入るのが一般的

イギリスの大学の多くが宿泊施設も提供しています。イギリスの学生寮は「ホール」と呼ばれることが多く、イベントに参加したり、他の学生と交流したりするのに便利なため、多くの1年生が入居します。大学によっては留学生専用のホールがあることも。合格のオファーを受け取った後、締切り日までに申し込めば誰でも入居できるケースがほとんどです。
ホールに申し込む際は、食事について自炊、またはケータリングを選択できることが多いようです。自炊だと自分で食事を作るための共有キッチン付きの部屋となり、ケータリングだと専用の食堂で提供される食事が含まれたプランになります。料金は自炊のほうがかなり安くなるのが一般的です。

ホール以外に、賃貸アパートやシェアハウスに住むこともできます。その場合は、自分でWebサイトなどをチェックし、家探しをすることになります。

なお、イギリスでは、ホール(学生寮)も民間の住宅も、ほとんどの部屋が1人部屋です。

2. 「イギリス文化」という括りでは語れない多文化性

イギリスは、アフリカ、アジア、ヨーロッパなど多くの国々から、様々な人種・民族の人々が集まっている移民の国でもあります。加えて、ロンドンなどの大都市では、毎年何百万人もの学生や観光客、ビジネスパーソンたちが世界中から訪れています。
また、そもそもの話をすれば、イギリス(英国)は、イングランド・ウェールズ・スコットランド・北アイルランドの4つの国で構成されている連合王国です。それぞれの国が異なる文化や風習を持ち、各種の制度やライフスタイルも異なっていることが多いため、一括りにして考えることは非常に難しいのです。

留学中は、キャンパス内でも、街中でも、多種多様な文化に触れる機会が多くなります。異なる文化や価値観を受け入れ、認め合う姿勢が大切です。

3. 健康保険に入ることが超重要!

イギリスの医療サービスには、国民保健サービスとプライベート(民間)医療サービスがあります。国民健康サービス(National Health Service:略してNHS)は税金で運営されており、加入すると原則無料で医療が受けられます。日本からイギリスに留学する場合は、ビザ申請時に決められた入国管理費を支払う必要があり、それによってビザ発行後はイギリス人と同じようにNHSを利用することができるようになります。 NHSでは病院の予約ができ、原則として無料で医師の診察を受けることができます(処方箋や歯科診療など一部のサービスには一定料金がかかることがあります)。

ただ、NHSは常に混雑状態にあり、予約が取りにくい状況もしばしば生じます。そうした場合は、民間の医療機関を利用することも自由にできますが、費用はすべて自己負担となります。一般に診療費が高額になるケースが多いため、自分で健康保険に入っておくことをおすすめします。渡英前に旅行保険(緊急移送等がしっかりカバーされているもの)などに加入するか、現地でプライベート医療保険に加入することを忘れないようにしましょう。

4. 交通費の節約方法を覚えておく

イギリスには多くの公共交通機関が整備されています。それぞれの交通機関には様々な割引やお得なチケットなどがあるため、知っておくとかなり交通費の節約になります。
イギリスのすべての都市にある路線バスには、多くの場合、学生パスがあります。利用する頻度によってはかなりお得になるので、検討してみましょう。また、大都市圏には、ロンドンのチューブ、ニューカッスルのメトロのような地下鉄システムが便利に張り巡らされています。こちらも週~年の単位での定期券があります。

各都市の間を移動するには列車が便利ですが、運賃が比較的割高なのが気になるところ。ナショナル・レールやトランスリンクなどを使って事前にオンラインで予約すると割引が受けられます。通学で定期的に列車を使う場合は、定期券にするとお得になります。また、16歳から25歳の人(フルタイムの学生は年齢に関係なく)には料金が3分の1になるレールカード(16–25 Railcard)があります。

コーチと呼ばれる長距離バスが発達しているのもイギリスの特徴。安価で、多くの都市を結んでおり学生には嬉しい交通手段ですが、事前に予約が必要な便もあるので注意しましょう。16歳から26歳の人(フルタイムの学生は年齢に関係なく)は、ナショナル・エキスプレス(イギリス最大の長距離バス ネットワーク)のコーチカードを利用すると最高30%の割引が受けられます。

5. イギリス人の英語アクセントは多様

イギリスと言えば、綺麗なキングズイングリッシュというイメージがあるかもしれませんが、実はイギリス国内で暮らす人々の英語はかなり多様です。イギリスには、住んでいる地域やかつての階級によって、非常に多くのアクセントや発音の仕方があります。また、方言やスラングもたくさんあって、使う単語や言い回しが独特な場合も。キャンパス内ではそれほど感じないかもしれませんが、街中のカフェやレストランに行くと周囲の人の話がほとんど聞き取れない、などということはよくあります。聞きなれない言葉に驚き、自分の英語力に自信を失いかけることがあっても心配は無用。日本でいくら勉強していても知ることができない「生きた英語」に触れられる経験は貴重ですし、それこそが留学の醍醐味の1つ。どんどん街に出て、地元の人々と話してみましょう。慣れれば少しずつ、理解できるようになるはずです。

6. 比較的温暖な気候だが、1日の中で天気は変わりやすい!

イギリスは北海道よりさらに北に位置する高緯度の国ですが、暖流によって近海の海水温が高いうえ、偏西風の影響をほぼ1年中受けるため、比較的温暖な気候と言えます。日本と同様に四季があるものの、夏は30度を超えるようなことはほとんどなく、湿気もあまりないので過ごしやすい日が多いです。冬は日照時間が短く、どんよりした天気が多いものの、緯度のわりには気温がそれほど下がらない地域がほとんどです。

このように穏やかな気候にもかかわらず、イギリスといったら雨をイメージしてしまう人も多いかもしれません。その原因は、イギリスの天気が変わりやすく、予測が難しいこと。雨は年間を通じて降りますし、朝は青い空が見えていても、突然小雨が降るなどというのは日常茶飯事。1日で四季すべてを体験できる、ということわざもあるほどです。

多少の雨では、傘をささないのがイギリス人!もちろん真似してもいいですが、濡れるのが嫌いな人は折り畳み傘を常備しておくと便利です。現地でも購入できますが、日本製のもののほうがリーズナブルかつ機能的であることも多いので、渡英する時に何本か厳選して持って行くことをおすすめします。

7. イギリス人のユーモアは独特なことが多い

イギリスは日本と同じように四方を海で囲まれた島国。地続きで国境を接している国がないため(一部、アイルランドを除く)、他国の影響を直接的に受けることが少ないまま独自の文化を発展させてきたという歴史を持っている点では、日本と似ているかもしれません。では、国民性も日本と似ているかというと…当然ですが、そうである部分と、そうでない部分があるようです。

たとえばイギリス英語は、イギリス人が性格的にあまり直接的な表現を好まないことから、婉曲的または揶揄的な表現が発達していると言われています。また、非常に親しい関係以外は、挨拶の時は握手をすることが一般的です。もちろんイギリス人だからと一概には言えませんが、言葉による表現の仕方や人との距離の取り方などは日本人に似ているところがあるのかもしれません。

とはいえ、イギリスの人はブラックジョーク好き、というのもよく言われること。自虐的で皮肉たっぷりにほのめかしたジョークは、普段の穏やかな人柄や会話に慣れているとかなり驚くこともあるでしょう。ただそれは親しい間柄になったと、相手が認めてくれた証と受け取っても大丈夫。独特なユーモアセンスはそのまま受け入れて、さらに距離を縮めるチャンスです!

8. 評価システムは、得点率で決まる4段階

イギリスの大学は基本的に3年制。教育プログラムは3年間で1つのテーマに特化しています。学士号の評価システムでは、普段のクラスのテストから学位取得の最終試験まで、下記の4段階で成績が付けられます。

  • ●First-Class Honours (ファースト) – アメリカで言うAに相当。最高の成績であり、修士課程や就職に有利とされることが多い。
  • ●Upper Second-Class Honours (2:1) – アメリカで言うBに相当。このグレードには60-69%の総合得点が必要。2:1 は修士号取得のための標準的な条件である。
  • ●Low Second-Class Honours (2:2) – アメリカで言うCに相当。50-59%の成績を要求される。一部の修士課程で認められる。
  • ●Third-Class Honours (サード) – アメリカで言うDに相当。45-49%の成績を収めた学生に与えられるもので、合格となる。

40-44%の得点でも普通の学位が与えられることもありますが、基本的に40%以下は不合格となり、課題の再提出や再試験が求められることがあります。単位不足で落第すると、もう1年やり直すことになります。

9. 学生組合によるサポートやサービスが充実

イギリスのほとんどの大学には、在校生や卒業生によって運営されている正式な学生組合(Student Union)があります。
学生組合は、イギリスのキャンパスライフにおいて、コミュニティの中心を担っているといってもいい存在。キャンパス内外に専用の建物や部屋を持っていることも多く、たいていは売店やバー、食事をしたりくつろいだりできるスペースなどが用意されています。大きな学生組合になると、銀行からナイトクラブ、書店、床屋まで運営されていることもありますし、音楽イベント、クイズ・ナイト、パーティのような娯楽も提供してくれるケースも。料金は学生割引で、学生のお財布に優しく設定されていることが多いようです。街に出ても、全国学生組合(NUS) のカードや国際学生証を提示すると、学生割引が受けられる場合があります。

また、学生組合は経済、住居、障がいなどについて、アドバイスやサポートしてくれます。大学によって提供されるサービスは異なるので、問い合わせてみると良いでしょう。

10. 日本の電化製品は、そのままでは使えない!

日本と同じAタイプの電圧プラグ・コンセントが普及しているアメリカやカナダと違い、イギリスで電化製品を使いたい場合は注意が必要です。イギリスの電圧は220/240V(標準電圧は230V)で、周波数は50Hz。プラグは、日本では見慣れない3本足のBFタイプが一般的です。日本の電化製品を持って行っても、そのままでは使えないものが多いので、必ず変圧器を用意しておきましょう。

留学となると、使い慣れたパソコンを持って行きたい、という方も多いはず。最近のノートパソコン(MacBook含む)だと、ほとんどが電源アダプター、パソコンともに240Vまで対応しているため、変圧器は必要ありません。念のため渡英前に、電源アダプターに「AC100V~240V 」と表示されているかどうか確認することをおすすめします。とくに、古い機種をお使いの場合は、イギリスの電圧・プラグに対応できるかをしっかり確認しておいてください。


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※この記事でご紹介している内容は2022年10月28日現在の情報に基づいています。

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