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【アメリカ留学】四年制大編入も可能!自分にベストなコミュニティカレッジを選ぶチェックポイント5

日本だけでなく世界からの留学先として人気の高いアメリカ。全米では約4,700校の大学がありますが、そのうちの約1,200校はコミュニティカレッジと呼ばれる2年制の大学です。コミュニティカレッジには留学費用や入学時に求められる英語力・高校の成績などが抑えめである等の様々なメリットがあります。4年制大学への編入も可能なため、コミュニティカレッジ経由の進学ルートを選択する方も増えています。その反面、学校によってさまざまな特徴があるため、自分のニーズに合った学校をしっかり選ぶことが非常に重要です。そこで今回は、「4年制大学への編入」を前提に、自分に合ったコミュニティカレッジを見つけるための観点をご紹介します。

【アメリカ留学】コミュニティカレッジを選ぶチェックポイント5

コミュニティカレッジとは?

コミュニティカレッジ(Community College)とは、公立の2年制大学のこと。アメリカの2年制大学のほとんどがこのコミュニティカレッジ(略してコミカレと呼ばれる)です(*1)。

基本的に州立で運営されており、地域密着型であることが大きな特徴。その地域に住むすべての人々に、できるだけ安価で大学教育と職業訓練を提供することを役割としています。2年間のプログラムで、主に4年制大学への編入を前提とした「進学準備系コース(4年制大学編入コース)」と、広い分野にわたる技術・職業訓練を目的とした「職業訓練コース」があります。進学準備系コースを修了すると準学士号が取得でき、4年制大学への編入が可能となります。

コミュニティカレッジの特徴・メリット

●学費が安い

もともとコミュニティカレッジは、その地域に住む人なら誰でも教育を受けられるように設立された教育機関のため、学費はできる限り安く設定されています。州によって授業料金は異なりますが、相場は年間で約6,000~10,000ドル(州外の学生の場合)と言われており、4年制大学の1/2程度とリーズナブルです。

●入学ハードルが低い

望めば誰でも学べることが前提なので、コミュニティカレッジへの入学条件(英語力や高校の成績など)は、一般的に4年制大学と比べて低めに設定されています。留学生に対して、TOEFL®テストなどのスコアを要求しない学校もあります。

●4年制大編入が狙える

アメリカの大学システムでは、「編入(transfer)」が非常に一般的に行われています。コミュニティカレッジを卒業すると、原則として4年制大学の3年次に編入可能。同じ州内の大学間の編入であれば、手続きもスムーズ。高い英語力と学業成績(GPA)をおさめて卒業すれば、現地の4年制有名大学への編入を狙うこともできます。

*1)2年制大学には、ほかに私立のジュニアカレッジ(Junior College)があり、主に4年制大学への編入目的の一般教養コースを提供しています。

「4年制大学への編入」を前提にコミカレを選ぶコツ5

1. 教育機関として認定されている学校・プログラムか?

アメリカのコミュニティカレッジは、教育機関として認定されている学校・プログラムと認定されていないものに分かれます。この認定制度は「Accreditaiton」と呼ばれ、認定された(Accredited)大学・カレッジであるかどうかは、その後の4年制大学への編入を目指す際に非常に重要になってきます。

コミュニティカレッジの場合、全米を6つの地域(Region)に分けて管轄する地域認定団体(Regional Accrediting Association)が審査・認定を行っており、この「地域認定(regional accreditation)」を受けている学校・プログラムは教育機関としての質が認められているということになります。コミュニティカレッジから4年制大学への編入条件に、地域認定されたカレッジ・プログラムを卒業しないと、4年制大学への編入の出願条件を満たさなかったり、単位が認められなかったりすることも多々あるので、事前にしっかりチェックしましょう。

2. 生活しやすく、住みたいと思える環境か?

海外留学する場合、学校周辺の雰囲気も含め、生活環境はとても大切。コミュニティカレッジは基本的にその地域に住む人々のために作られていますので、通学しやすいようにある程度の規模の大きい都市に位置していることが多くなっています。とはいえ、州によって自然の豊かさや娯楽の多さ、交通網の発達度合い、日本人の多さなどはかなり変わってきます。地方がいいのか、大都市がいいのか、一概には言えないため自分に最もあった環境を選ぶことをおすすめします。カレッジによっては、特定の人種に特化していたり、学生の年齢層が高めだったりするところもあり、馴染みにくいと感じることもあるのであらかじめしっかり調べて選択しましょう。

また、前述の通り地元住民のための大学なので、学生寮やホームステイなどの滞在施設やサービスが提供されていない、もしくは不十分な学校が多く、現地でアパートなどの住居を確保する必要があることがほとんど。大都市部では家賃がかなり高くなりますので、学費は安いものの、生活費のこともしっかり考えておくことをおすすめします。

3. 進路や学びたいことに合わせたプログラムが充実しているか?

コミュニティカレッジの魅力の1つは、プログラムの豊富さにあります。前述の通り、コミュニティカレッジには大きく分けて「進学準備系コース」と「職業訓練コース」があり、学べる専門分野は非常に幅広くなっています。カレッジのある地域の特性を反映したプログラムを提供している学校も。すでに勉強したいことがある程度絞れている方は、その分野のプログラムが充実している・高い評価を得ている学校を選ぶのも良いでしょう。

4年制大学への編入を目指す場合は、「進学準備系コース(編入プログラム)」のカリキュラムを必ずチェック。編入の条件となる「準学士号(Associate Degree)」をきちんと取得できるか、学んだ科目が編入後に単位換算されるか、編入サポートはしっかりしているかなどを確認しましょう。また、可能であれば、コースから4年制大学への編入率も確認しておくことをお勧めします。

4. 留学生へのサポートは充実しているか?

まずは留学生を積極的に受け入れている学校かをチェック。多くの留学生が在籍しているカレッジは、留学生専用のサポートオフィスやプログラムがあることが多くなっています。学校や授業で困ったことがあったり、住居についての相談をしたかったりする場合に、親身になってくれる専門のスタッフがいると非常に心強いもの。留学生の英語上達をサポートしてくれる制度を提供している学校もあるので調べてみましょう。
比較的規模の小さいカレッジのほうが、教授やスタッフにすぐ顔や名前を憶えてもらえるので、親身な指導やサポートを得やすい傾向があります。

5. 編入希望の4年制大学と同じ州にあるか?

編入したい4年制大学が決まっている場合、その大学がある州で編入に強いコミュニティカレッジを選ぶことをおすすめします。修了時に既定のGPA(Grade Point Average:評定平均)を保っていれば、地元の州立大学への編入保証や優先審査があるなど、4年制大学と編入協定を結んでいるカレッジもあるので、2年間しっかり勉強すれば憧れの名門大学に入学できる可能性もあるのです。

また、そうしたカレッジは4年制大学の出願条件を考慮してカリキュラムや履修スケジュールを提案してくれたり、編入のためのカウンセリングやイベントを実施してくれたりといった編入サポート制度が充実していることが多いので、単位移行の手続きを含め様々なことがスムーズに進みます。

コミュニティカレッジは、望めば誰でもが大学教育を受けられることを目指して作られた学校なので、多様な人種、年齢、立場の人々が学んでおり、学校の特徴も様々。そもそも日本のように偏差値という概念がないということもあって、4年制大学のように優劣をつけ、ランキングを作成することもなかなか難しいのが現状です。そのためコミュニティカレッジ選びは自分なりのものさしをきちんと持つことが大切。4年制大学への「進学」を見据えてコミュニティカレッジを選ぶなら、ポイントをおさえ、自立した学習者として自分だけの1校を見極めましょう。


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※この記事でご紹介している内容は2023年4月20日現在の情報に基づいています。

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