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TOEFL iBT®テストが新形式に!試験時間1時間短縮で、何が変わる?

日本国内で受検できる外部英語検定試験は数多くありますが、中でもアメリカをはじめとした海外大出願時の提出スコアとして多くの方が受検しているのがTOEFL®テストです。今年4月、TOEFL®テストを運営するETSは、TOEFL iBT®テストの試験時間を1時間短縮した新形式のテストを2023年7月26日より開始すると発表しました。

国内でも、グローバル系の大学・学部を中心に、入試において英語の試験の代わりにTOEFL®テストのスコアを採用する大学・学部が近年急増しています。海外・国内どちらを狙うにしても、良いスコアを獲得しておけば有利になるのは間違いないため、対策は早めにしておきたいところ。そこで今回は、現時点で判明しているTOEFL iBT®テストの変更点について解説します。受検を検討している方はぜひチェックしてください!

【参考ページ】2023年夏TOEFL iBT®テストは3時間から2時間に!

TOEFL iBTテストが新形式に!試験時間1時間短縮

TOEFL®テストとは

TOEFL®テストは、1964年に米国非営利教育団体ETS が英語を母語としない人々を対象に開発した世界基準の英語能力測定試験です。「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能をバランスよく測定し、国際標準CEFR B1~C2に連動したスコアで評価されます。

これまでに世界中で3500万人以上が受験してきた実績を誇り、アメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリア・ニュージーランドなどの英語圏だけでなく、世界160か国、11,500以上の高等教育・その他の機関で活用されています。

<TOEFL®テストの種類>

現在、日本で個人受験が可能なTOEFL®テストは下記の通りです。

TOEFL iBT®テスト
◇会場受験TOEFL iBT®テスト
◇自宅受験TOEFL iBT®テスト(TOEFL iBT® Home Edition)

■自宅受験TOEFL® Essentialsテスト

「TOEFL iBT®テスト」の主な特徴

主に大学・大学院レベルのアカデミックな場面で必要とされる英語運用能力を測定する試験です。自然科学、社会科学、芸術など幅広い分野の教養科目や学校生活に関する題材が扱われます。問題の提供・答案の回収をオンラインで行うインターネット形式のテストとなり、受検形態は「会場受験」と「自宅受験」があります。

<会場受験 TOEFL iBT®テスト>

日本各地の教育機関およびテストセンターで実施されます。

<自宅受験 TOEFL iBT®テスト(TOEFL iBT® Home Edition)>

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に対する対応策として提供されている、自宅で受験者個人のコンピュータを使って実施されるTOEFL iBT®テストです。テスト内容、フォーマット、スクリーンに映し出される画面は、会場受験のTOEFL iBT®テストと同じです。

【参考記事】海外大・国内グローバル大入試で採用されている「TOEFL®」とはどんなテスト?

【参考ページ】TOEFL®テスト 国際基準の英語能力測定試験|受検者の方へ|TOEFL®テスト日本事務局|ETS Japan

TOEFL iBT®テストの主な変更点は2つ

変更点1

試験時間が3時間から2時間に

  • ●Readingはパッセージ2つ(計20問)に短縮
  • ●Reading、Listeningのスコアに加算されない問題(ダミー問題)の撤廃
  • ●各セクションのInstructionとナビゲーションの簡素化
  • ●休憩時間の撤廃
  •  

     

    現在の形式 新形式

    試験時間

    3時間

    2時間

    Reading

    設問数

    3 ~4 パッセージ

    各 10 問 ×3~4

    2 パッセージ

    各 10 問 ×2

    時間

    54~72 分

    35分⭐

    Listening

    設問数

    講義 3~4 題

    対話 2~3 題

    計 28~39 問

    講義 3 題

    対話 2 題

    計 28 問

    時間

    41~57 分

    36分⭐

               休憩(時間)

    10分

    なし

    Speaking

    タスク数

    4

    4

    出題形式

    Independent 1問

    Integrated 3問

    (R+L→S 2問、L→S 1問)

    Independent 1問

    Integrated 3問

    (R+L→S 2問、L→S 1問)

    時間

    17 分

    16分⭐

    Writing

    タスク数

    2

    2

    出題形式

    Independent task 1問(30分)

    Integrated task 1問(20分)

    (Read+Listen→Write)

    Academic Discussion task 1問(10分)⭐

    Integrated task 1問(20分)⭐

    (Read+Listen→Write)

    時間

    50 分

    29分⭐

⭐新形式のテストでは、Reading、Listening、Speaking、Writing の各セクションの Instruction とナビゲーションが簡素化されます。ETS では独自の統計データとプロセスデータの分析に基づき、ほとんどの受験者が費やすと予想される試験時間を算出しています。この時間は各セクション内にある Instruction 等の進め方により多少前後します。

変更点2

Writingで1問変更、回答時間が3分の1に

●Writingセクションの「Independent task」が「Writing for an Academic Discussion task」に変更。回答時間が30分→10分に短縮
(Academic Discussion taskでは、Instruction、教授の質問、他の生徒の回答を読んだ後、他の生徒の意見も参考にしながら自分の意見を回答)

●Writingスコア採点基準(Rubrics)が、Independent Writing RubricsからWriting for an Academic Discussion Rubricsに変更

その他の変更点は?

2023年7月以降に予定されている、その他の変更点は以下の通りです。

◆受験申込プロセスの簡素化

受験申込のプロセスが簡素化され、レイアウトが改変されます。これにより、受験者はこれまでよりも迅速かつ簡単にETSアカウントの作成および受験申込ができるようになります。(7月上旬開始予定)

◆スコアレポートがいつ発行されるのかを確認できる

テスト終了時に、ETSアカウント上でPDF版のTest Taker Score Reportをいつ確認できるのかを知ることができるようになります。(7月26日開始予定)

◆スコアステータスに変更があった場合のリアルタイム通知

スコアのステータスに変更があった場合は、リアルタイムで通知を受け取れるようになります。(7月26日開始予定)

TOEFL iBT®テストが新形式になるのはいつから?

TOEFL iBT®テストが新形式に切り替わるのは、各国のタイムゾーンで2023年7月26日になったタイミング。日本での新形式テストの運営が開始されるのは、下記の通りです。

<会場受験>

●本厚木駅北口テストセンター:7月26日(水)10:00~
●上記以外の地域:8月5日(土)実施分から

<自宅受検>

●7月26日(水)AM0:10 開始枠~

※試験時間や内容は変更になる可能性があります。詳細は公式HPで必ず最新の情報を確認してください。


TOEFL iBT®テストは設問形式が独特で、試験時間も長いことから、ハイスコアを獲得するのはなかなか難しいテストと言われてきました。今回、試験時間が短縮されることで、体力や集中力が持続しやすくなり、スコアアップにつながる可能性があるのは受験生にとっては喜ばしいニュースと言えるでしょう。

ただ、試験の難易度や対策そのものが大きく変わるわけではありません。引き続き3時間版の過去問などでしっかりトレーニングを重ねつつ、新形式のテスト対策としては新テストに対応したTOEFL iBT® 無料練習テスト「Free Practice Test」なども活用していくことをおすすめします。


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※この記事でご紹介している内容は2023年6月10日現在の情報に基づいています。

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