海外大・国内グローバル大入試で採用されている「TOEFL®」とはどんなテスト？

海外の大学、特にアメリカの場合は、ほぼすべての大学で国外からの出願の際にスコアの提出が求められるTOEFL®テスト。国内大でも、入試において英語の試験の代わりにTOEFL®のスコアを採用する大学・学部が著しく増えています。海外大進学の初めの一歩はTOEFL®対策、という先輩も少なくありません。ではいったい、TOEFL®テストとはどんなテストなのか、あらためてその特徴と受検方法をご紹介します。

【参考ページ】：TOEFL®テスト　受検者の方へ｜TOEFL®テスト日本事務局｜ETS Japan

TOEFL^®テストとはどんな試験？

TOEFL^®テストは、1964年に米国非営利教育団体ETS が英語を母語としない人々を対象に開発した世界基準の英語能力測定試験です。「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能をバランスよく測定し、国際標準CEFR B1～C2に連動したスコアで評価されます。

これまでに世界中で3500万人以上が受験しており、TOEFL^®テストのスコアはアメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリアなどの英語圏をはじめ、世界160か国以上、11,500以上の大学・大学院、その他機関において、入学選考、奨学金選考、単位認定など様々な場面で英語力の証明として活用されています。

1964年の初実施から今までに様々なテスト形式の変遷を経て、現在日本で個人受験が可能なTOEFL^®テストには、会場もしくは自宅で受検できる「TOEFL iBT^®テスト」と、自宅で受検できる「TOEFL^® Essentials^™テスト」があります。

＜TOEFL iBT^®テストとTOEFL^® Essentials^™テストの比較＞

比較項目	TOEFL iBT®テスト	TOEFL® Essentials™テスト
測定できるもの	アカデミック領域の​英語コミュニケーションにおける運用能力	アカデミックとノンアカデミック​領域における基礎的な英語習熟度
内容	アカデミック英語(100%)	アカデミック英語(50%程度)＋ 一般英語(50%程度)​ ※英語習熟度が高い人は、アカデミックの比重が大きくなり、​英語習熟度の低い人は一般英語の比重が大きくなる
特徴	長く、深く考えるタスク	短い、即答式タスク
試験時間	3時間	1.5時間程度 解き進める速度によって多少前後する
受験費用 （日本国内で受検）	US$245	US$110
スコアスケール	1-120 (120が最高)​　 合計スコアはセクションごとのスコアの「合計」	1-12 (12が最高)​　 合計スコアはセクションごとのスコアの「平均」
CEFR	B1〜C2	A1〜C2
運営方法	テスト会場／自宅受験	自宅受験のみ

▼そのほかの外部英語検定試験については…

【参考記事】：【’21/8/13更新】続くコロナ禍でどう受ける？外部英語検定試験～最新の実施状況編～

※各検定試験の詳細については、変更されている場合があります。必ずそれぞれの公式サイト等で最新情報を確認してください。

TOEFL^®テストの受検方法・試験内容

TOEFL iBT^®テスト

◇会場受験TOEFL iBT^®テスト

＜テスト日程＞

会場で実施するTOEFL iBT^®テストは、全国各地の会場で年間50日以上、実施されています（平日は行われず、土日の実施のみ）。試験開始時間は午前中が多いですが、土曜日は午後の実施も行われており、午前・午後合わせると年間で計80回以上実施されています。

■2022年実施予定日【会場実施】

1月	8日（土）、15日（土）、22日（土）、29日（土）
2月	12日（土）、19日（土）、20日（日）
3月	5日（土）、6日（日）、12日（土）、26日（土）
4月	3日（日）、9日（土）、23日（土）、30日（土）
5月	14日（土）、21日（土）、29日（日）
6月	4日（土）、11日（土）、25日（土）、26日（日）
7月	3日（日）、9日（土）、23日（土）、30日（土）、31日（日）
8月	6日（土）、21日（日）、27日（土）、28日（日）
9月	4日（日）、17日（土）、18日（日）、24日（土）、25日（日）
10月	9日（日）、15日（土）、22日（土）、29日（土）、30日（日）
11月	5日（土）、12日（土）、19日（土）、20日（日）、27日（日）
12月	3日（土）、4日（日）、10日（土）、11日（日）、17日（土）

※テスト日・会場は、約6ヶ月先の日程の中から選択することができます。
※テスト日は、主催団体ETSの判断により予告なく変更（追加・削除）される可能性があります。また、申込締切日前でも会場が満席になった時点で申込締切になります。
※TOEFL iBT^®テストを再度受験する場合は、受験間隔を中3日（受験日含まない）空ける必要があります。

＜テスト会場＞

TOEFL iBT^®テスト実施予定会場の詳細は、TOEFL iBT^®テスト予約センター（TOEFL iBT^® Regional Registration Center〔RRC〕／プロメトリック株式会社）のWEBサイトから確認することができます。

【参考ページ】：TOEFL iBT®試験会場確認｜プロメトリック

各会場の空席に関する最新情報は、下記のETSアカウントの個人ページから確認することができます。

【参考ページ】：Sign In for Test Takers　（サインインが必要です）

＜申込み方法・申込み締切り日＞

申込方法は3通りあります。

	申込締切	支払方法
ETSアカウント （My TOEFL Home）	テスト日の7日前（中6日）（＊1）	クレジットカード（＊2） PayPal
電話	テスト日の7日前（中6日）（＊1）	クレジットカード（＊2）
郵送	一番早いテスト希望日の4週間前必着	クレジットカード（＊2）

＊1） 空席がある場合に限り、申込締切以降の受験申込も可能（手数料US$40）
＊2） 利用可能なクレジットカード：American Express^®, Discover^®, JCB^®, China Union Pay^®, Diners Club^®, VISA^®, MasterCard^®のみ

＜受験料＞

日本におけるTOEFL iBT^®テストの受験料・その他料金は以下の通りです。

項目		料金	申込方法	申込締切
受験料 （＊3）	通常の申込	US$245	ETSアカウント・電話	テスト日の7日前まで（中6日）
			郵送	一番早いテスト希望日の4週間前必着
	通常の申込締切以降	US$285 （＊4）	ETSアカウント	テスト日の2日前まで（中1日）
			電話	テスト日前営業17時まで
テスト日・会場変更		US$60	ETSアカウント 電話	テスト日の4日前まで（中3日） ※RRC予約センターが非営業日の場合は直前の営業日
キャンセル払戻		受験料の50%	ETSアカウント 電話	テスト日の4日前まで（中3日） ※RRC予約センターが非営業日の場合は直前の営業日

＊3） 受験料は国によって異なります。
＊4） US$245+手数料US$40

＜申込み手順＞

■身分証明書（ID）について

原則として、テスト当日に有効期限内のパスポート原本を準備する必要があります。
※会場受験で必要となる身分証明書の規定は、テスト会場の運営を行っているプロメトリック株式会社のTOEFL iBT®テスト 本人確認書類についてのページからご確認いただけます。

【参考ページ】：TOEFL iBT®：本人確認書類について

＜試験内容＞

TOEFL iBT^®テストは、「読む」「聞く」「話す」「書く」の英語4技能を総合的に測定するテストです。インターネットから配信される問題を全セクションコンピュータ上で解答するテスト形式となっています。

• ■セクション：Reading, Listening, Speaking, Writingの4セクション
• ■テスト時間：約3時間
• ■スコア：0-120（各セクション0-30）

■テスト構成

セクション	テスト時間	テストの概要	問題数（設問数）
Reading	54-72分	・アカデミックな長文読解問題（1パッセージ約700語） ・自然科学、社会科学、芸術など幅広い分野の教養科目を題材に出題	3または4パッセージ （設問数：各10問）
Listening	41-57分	・講義と会話の2種類で構成 ・幅広い分野の教養科目を題材とした講義（3-5分） ・教授と学生、大学職員と学生、学生同士などの会話（約3分）	【講義】問題数：3または4題（設問数：各6問） 【会話】問題数：2または3題（設問数：各5問）

（休憩：10分）

セクション	テスト時間	テスト形式	テストの内容
Speaking	17分	・マイクを通して回答音声を録音	【Independent task】 1問 身近なトピックについて意見を述べる（ 準備15秒　解答45秒） 【Integrated tasks】 3問 読んだり聞いたりした内容を要約して話す （1）Read＋Listen→Speak 2問（準備30秒　解答60秒） （2）Listen→Speak 1問（準備20秒　解答60秒）
Writing	50分	・タイピングで回答	【Integrated task】 1問　20分 読んで聞いた内容を要約してエッセイ形式で書く（150～225 words） 【Independent task】 1問　30分 設問に対する自分の意見を書く（300words以上）

※詳細はBulletin（受験要綱）を確認してください。
【参考ページ】：TOEFL iBT® Test Taker GUIDE（TOEFL iBT®テスト受験案内）（PDF形式/2.64MB）

◇TOEFL iBT^® Home Edition（自宅受験TOEFL iBT^®テスト）

TOEFL iBT^® Home Editionは、通常の TOEFL iBT^®テストと同じ内容、フォーマット、画面のテストをProctorU^®の試験監督者によるオンライン監視の下、自分のパソコンを使用して自宅で受験するテストです。週に4日24時間受験でき、最短で申込完了の翌日に受験することが可能です。

＜受験料＞

受験料・その他料金、申込期日の設定は、会場受験TOEFL iBT^®テストと同様です。

＜受験日・開始時間＞

■受験日：週4日、24時間体制で実施

■受験開始時間：
開始時間は一律ではなく、空き状況に応じて10分ごと（例：11:00開始、11:10開始、11:20開始、11:30開始、11:40開始、11:50開始など）の開始枠から受験者が自由に選ぶことができます。

■予約可能な受験日時：約6ヶ月先の日程の中から、受験日時を選択することが可能です。

＜申込み手順＞

申込みは下記ページからオンラインで行います。
ETSアカウントを持っていない場合は、新規アカウント作成が必要になります。
【申込ページ】：Sign In for Test Takers｜TOEFL®テスト公式Webサイト

＊受験料の支払いは、クレジットカード、デビットカードあるいはPaypalとなります。

＜試験内容＞

試験の内容は、会場受験TOEFL iBT^®テストと同様です。

※詳細はBulletin（受験要綱）を確認してください。
【参考ページ】：TOEFL iBT® Information Bulletin【英語】［TOEFL iBT®テスト受験要綱（PDF形式/6.69MB)］

自宅受験TOEFL^® Essentials^™テスト

TOEFL^® Essentials^™テストはTOEFL iBT^®テスト同様、4技能を測るテストですが、テストの形式はTOEFL iBT^®テストと異なり、短い即答式タスクが特徴のアダプティブ方式が採用されています。受験者の解答によって、自動的に次のテストの設問が選択され、表示されます。受験者の選択によって英語の習熟度が測定できるようになっています。

これまでのTOEFL^®テストにはなかった基礎スキル（語彙力、文法力）の測定や、事前に録音された面接官の声を用いたバーチャルインタビュー、スコア受取団体が志願者について知ることができる5分間のパーソナル ビデオステートメント（スコア対象外）が新たに導入されています。

※アダプティブ方式が適応されるセクションは、Speakingを除く3セクション（Reading、Listening、Writing） です。

＜受験日・開始時間＞

■受験日：週2日(土日)、日曜日は24時間体制、土曜日は21:00～23:50の開始枠で実施されます。（2021年12月10日現在）

■受験開始時間：
開始時間は一律ではなく、空き状況に応じて10分ごと（例：11:00開始、11:10開始、11:20開始、11:30開始、11:40開始、11:50開始など）の開始枠から受験者が自由に選ぶことができます。
・日曜日の開始枠は、10分間隔で24時間実施。
・土曜日の開始枠は、10分間隔で21:00～23:50の中から空席のある枠を自由に選択可（JST0:00〜20:50の開始枠は、テストの実施がありません）。

■予約可能な受験日時：約6ヶ月先の日程の中から、受験日時を選択可

＜申込み方法・申込み締切り＞

申込みは下記ページからオンラインで行います。
ETSアカウントを持っていない場合は、新規アカウント作成が必要になります。
＊受験料の支払いは、クレジットカード、デビットカードあるいはPaypalとなります。

【申込ページ】：Sign In for Test Takers｜TOEFL®テスト公式Webサイト

■申込期日：
通常試験日の約6カ月前から申込みが開始され、試験日の7日前までに終了となります。

■遅延申込：
急いで受験が必要な方には試験日の2日前まで 受験申込みを受け付けます。

■リスケジュール：
テストの受験日時を変更する必要がある場合は、テスト日の4日前までにETSアカウントから変更手続きが必要です。

■キャンセル：
テストの受験をキャンセルする場合は、テスト日の4日前までであれば、ETSアカウントからキャンセル払戻が可能です。

＜受験料＞

項目		料金	金額の適応条件
受験料	通常	US$110	受験日の7日前までに申込み、日本国内で受験すること
	遅延申込み	US$130（上記＋手数料 US$20)	受験日の2日前までに申込むこと
リスケジュール料		US$30	受験日の丸4日前までに受験日時の変更手続きをすること
キャンセル料		US$55（受験料の50%）	受験日の丸4日前までにキャンセル手続きをすること

＊ 受験料は国によって異なります。
＊受験料の支払いは、クレジットカード、eチェック、PayPal®、バウチャー、紙の小切手、マネーオーダーのいずれかを選択できます。

※詳細はBulletin（受験要綱）を確認してください。
【参考ページ】：TOEFL® Essentials™ Information Bulletin　［受験要綱］（PDF形式/6.13MB）

※最新情報は、ETSの Rescheduling, Canceling and Refundsご案内Webページからご確認ください。
【参考ページ】：Rescheduling, Canceling and Refunds｜TOEFL® Essentials™ Test

＜TOEFL^® Essentials^™テストの試験内容＞

TOEFL^® Essentials^™テストの内容は、アカデミック英語と一般英語がそれぞれ50%程度で構成されています。テストの最後に5分間のパーソナル ビデオ ステートメント（スコア対象外）があります。

■出題の順番：Listening→Reading→Writing→Speaking→パーソナル ビデオ ステートメント
■試験時間：約90分（休憩時間なし）

※アダプティブ方式テストのため、時間と問題数はおおよその目安であり、受検者によって異なる場合があります。

■テスト構成

セクション	テスト時間	テストの概要	問題数
Listening	21〜34分	大学の講義、私生活、一般生活に関する会話やトークを理解する能力を測定する。 （出題音声は、カナダ、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドのアクセント）	30〜45問
Reading	22〜33分	アカデミックな文章とノンアカデミックな文章の両方を理解する能力を測定する。	30〜45問
Writing	24〜30分	15～19問の文章作成問題と、2つのライティングタスク（「メールを書く」など）がある。	15〜19問＋2タスク
Speaking	13分	13分間の中に、「音読する」「音声を聞き、復唱する」「バーチャルインタビュー」の3タスク（19回答）がある	3タスクの中で19回答

TOEFL^®テスト対策はこちらをチェック！

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※この記事でご紹介している内容は2022年1月28日現在の情報に基づいています。