海外大生体験談

日本とは全然違う!? 海外大の就職活動④

海外と日本での就職先の決め方や就職までのアプローチの違いなど、留学生の先輩たちが現場で目撃した就活の実態を語るシリーズ。最終回の今回は、カナダの大学を卒業した後、日本に戻り外資系企業で働いているH.K.先輩の体験談です。海外進学を経験したからこそ感じる就職・進路観や、現在勤務している就職先をどのように決めたのかなどを語っていただきます。

 

 

カナダは国内だけでなくアメリカの就職情報も豊富!私はボストンの大規模キャリアフォーラムに参加し、縁をつなぎました

 

 

 

今回の「ラボ協力隊」


 

H.K.先輩

カナダ トロント大学(University of Toronto)卒業生。

小さい頃からの宇宙飛行士になりたいという夢を追って海外進学を決意。大学では、数学と統計学の二分野を専攻。現在、日本に帰国し外資系企業に就職。

 


 

 

Q. 日本と海外での就職活動の大きな違いは何ですか?

A.海外では、本就職の前にインターンシップで”スキル”や”できること”を増やすことが大前提!

 

違いとして確かなのは、海外の就活では即戦力が求められることです。私がイメージする日本での就活は、大学2、3年生から企業説明会に参加し、4年生になったら本格的に就活(最終面接から内定獲得までを終える)する動きですが、海外では活動のステップや時期が異なります。 海外では、2、3年生でまずはインターンシップに参加し、4年生または卒業生のタイミングでインターンシップの経験をアピールしながら就活を行います。ですが、面接時に就活の学年やタイミングは全く関係なく、“まだ学生なのか、もう卒業したのか”などは気にされることはありません。そんなことよりインターンシップの職業経験を通して“できることが多ければ多いほど良い!”という感じですね!特に外資の金融系の場合、“一度似たような企業でのインターンシップ経験が無いと正社員としてとってもらえない!”ぐらい、経験と即戦力が重要視されます。

 

 

 

Q. 先輩と同じ専攻の学生は、卒業後どのような進路に進みますか?

A.数学専攻の学生は、ほぼ大学院へ。教授へのアピール活動が大事です!

 

私は、数学と統計学の二分野を専攻していましたが、ほとんどの数学専攻者(特に純粋数学の場合)は大学院に行きます。卒業後すぐに就職する人はとても少ない印象です。


大学院に進む場合、2、3年生から興味のある研究室に入って、その分野の教授と仲良くなって、4年生に院試を受けます。“就活”はありませんが、院を受験するために教授に推薦状を書いてもらわないといけないので、それまでの勉強だったり、自分の専門を決めるためのリサーチだったりなど教授への印象付けをする大変さがあります。

 

私は院に進まず就職をしたのですが、理由は主に2つです。

1:大学で数学を学びながら自分の数学的センスや才能に限界を感じたから

2:物理的に家族の近くに住みたかったから です。

 

でも、4年生の時は院に行くより就職したい理由が大きかったから就職したのであって、人生プランから完全に院進学という選択肢を消したわけではないので、今からでも“将来院に進学したいな!”と思ったらすると思います。

 

 

Q.日本人留学生はどういうところに就職しますか?

A.海外で就職できる枠はわずか!日本で働いた後に海外での仕事を検討する人が多いと思います。

 

海外で日系企業に就職した後に日本に帰ってくる人や、外資系の日本の支店(東京支店が多い)に就職を決めて帰国する人が多い印象です。現地での就職は枠が少ないこともあって厳しいですし、「一度日本で働いてみて、違うなと思ったら海外に行こう」と考える人が多いのではないでしょうか。

 

 

 

Q. “卒業後の進路”に対しての考え方。海外大に進学したからこそ感じることはありますか?

A. 日本の“新卒採用重視“よりも海外の”キャリア採用重視“の方がしっくりきます。

 

即戦力が求められる海外では、本就職までのインターンシップ経験が無いと門前払いなので、日本の「新卒が良い」という風潮に大きな違和感を覚えます。日本では、新卒者を採用して一から育成することが重視されるようですが、海外の就活の環境を見てきた肌感としては、「スキルが予めたくさんある人材のほうが即戦力で活躍してもらえて良いのでは?」と思ってしまいます。

 

 

 

Q. 大学や企業からの進路サポートはありますか?

A. 大学・企業からの情報提供は十分。後は、自分で積極的に動けるかどうか次第!

 

大きな大学の場合、企業がリクルーティングに来ます。大学側でも定期的にキャリアフォーラムを開催してくれます。

 

企業からのリクルーティングの方法は、企業の大学訪問の通知が来るので、企業ごとの座談会に応募したり、面接に応募したりしながら企業の社風を見ます。

 

大学のキャリアフォーラムは、どんな企業があるのか…と、さらっと各企業のパネルを見て回るのも良いですし、自身のレジュメを持っていくと実際にその場で面接をしてくれる場合もあります。

 

上記のように大学を通して就活のことを知る機会は結構あるので、後は自分がどれくらい積極的に聞きに行けるか、情報を取りにいけるか、が大事だと思います。

 

Q. ご自身の卒業後の進路は、どのように活動されましたか?

A. 世界最大級のキャリアフォーラムで運命的な企業との出会い!今もそこで働いています。

 

元々“外資系企業に勤めたい!“と思っていました。また”外資系ならどの支社でもいいかな…”とも思っていました。職種に関しては自分が4年間で学んだフィールドに近いもの(数字が多いところ)がいいかなと漠然と思っていたので、最初は外資系銀行をメインに活動していました。

 

私はカナダでの就活だけだったので、他の国の就活は分かりませんが、あまりアメリカの日本人留学生と変わらないのかなと思っています。強いて言うならば、カナダではボスキャリ(ボストンキャリアフォーラムの略。米国ボストンで毎年11月に開催される大型の就活イベント)のような日本語の話せる学生に向けた大規模就職イベントは開催されないので、ボストンやロンドンに行かなければならないところでしょうか。

立地としては、トロントはニューヨークに近いので、ニューヨークに面接に行く人もいました。私はボスキャリに参加して、ある企業にインターンとして採用され、その企業の正社員面接を受けて就職が決まりました。

 

ボスキャリの会場で“どの企業を回ろうか?…“と考えていた時に、当時のルームメイトから「あ、私、この会社で去年インターンをしたけど楽しかったよ!」と教えてもらい、”へー!聞いたことのない企業だけど面白いなら見てみようかな!“と思ったことがきっかけでした。最終的にその企業にインターンとして採用され、今では正社員として日本支社で働いています。

 

 

 

Q. 将来のために海外大へ進学する前から何をどう考えておくべきですか?

A. 進学前は自分の嗜好や得意なことに向き合うことで十分。自然と将来が見えてきます。

 

海外大に進学する前というわけではありませんが、普段から自分の“好き嫌い”や“得意不得意”を知っておくのは、後々役に立つと思います。今後のやりたいこと、やるべきことが自然にみえてきますし、就活のタイミングでも自分の興味が持てる企業、仕事内容かどうかをジャッジするいい基準になるからです。

 

また、大学に入る前から就職先をがっちり決めておくのも計画的で良いと思いますが、決まらなかった場合は、就活に関する情報に常にアンテナを張って生活すると良いと思います。「あ、こんなところでインターンを募集してる!」「あんまり興味ないけど意外とおもしろいかも?!」という姿勢を持っていれば、“いざ就活!“となった時に意外と準備ができていると思います。

 

いかがでしたか? 

これまで4人の先輩に語っていただいた海外の就職活動。どの先輩の体験談にも共通していた“日本との海外との違い”は、就職前に十分なスキルアップや職業経験を積んでおくことでした。海外では、個性や個人のできることを即戦力として認められて就職をするため、大学に進学をしたら自然と「卒業後」のことを先々考えながら学生生活を過ごされているようですね。日本での就職だけではなく、海外での就職や院への進学にも選択肢が広がっていることも、海外に行ったからこその考え方として参考になったのではないでしょうか。

 

※この記事でご紹介している内容は2021年1月26日現在の情報に基づいています。

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