海外大学進学情報

「立地」が決め手!海外大学における都市部、郊外、地方のメリット・デメリットを比較解説

国内外を問わず、大学を選ぶ際に非常に重要な要素の1つが「立地」。自分に合った環境で快適に大学生活が送れるかどうかは、とても大切なポイントになります。海外であればとくに周囲の文化やコミュニティ、気候、学生が利用できるリソースなどに大きな違いが出てくるため、大学の立地は留学の充実度・満足度を左右してしまうほど大事です。
そこで今回は、海外の大学の立地を都市部・郊外・地方に分けて、それぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説します。賑やかな都会の中で洗練された大学生活を送りたい人、静かな自然の中でのんびりと学びたい人、交通の便や生活費に配慮して選びたい人など、自分に合った立地の大学を見つけるための参考にしてください!

海外大学における都市部、郊外、地方のメリット・デメリットを比較解説

<都市部>

【大学例】
ニューヨーク大学(アメリカ・ニューヨーク市)、ロンドン大学(イギリス・ロンドン)など

「都市部」の大学は、メインとなるキャンパスが主要都市またはそのすぐ近くに位置しています。都市部の大学の中には、キャンパスの建物が都市の全域に分散しているため、実質的に市内全体がキャンパスになっているようなケースもあります。大都市ならではのダイナミックで多様性のある環境に囲まれ、賑やかな生活が送れます。さまざまな娯楽の選択肢があることで、キャンパス外のイベントが学生たちの社交シーンの中心になることもよくあり、緊密なキャンパス文化を持たない大学もあるようです。

メリット

◆交通手段が豊富

大都市では通常、交通網が発達しており、どこにでも公共交通機関で行くことができます。学生の場合、学生割引や学校を通じたサービスなどで、安価に電車やバスを利用できる場合もあります。

◆たくさんの人と出会う機会がある

都市部の大学は、いつでもたくさんの新しい人々に出会う機会に満ちています。キャンパスには多様な学生が集まることが多く、文化交流や個人的な成長を促してくれます。また、都市生活では学生に数多くのイベントやフェスティバルが常に開催されており、新しい友達やつながりに出会える可能性がたくさんあります。

◆多彩なカルチャーやアクティビティがたくさん

多くの大都市では 24 時間年中無休の幅広いエンターテイメントが提供されているため、学生が余暇を過ごすのに困ることはほとんどありません。劇場、博物館、美術館、バー、レストランを堪能したり、音楽やスポーツ、各種のイベントを楽しめたりします。

◆インターンシップや就職の機会が豊富

大都市には多様な企業や組織がたくさんあるため、インターンシップの機会も数多く提供されています。自分の専攻分野に関連する企業等とのネットワーキングのチャンスも増え、専門的なイベントなどへの参加も可能に。希望する職業に就ける可能性も広がります。

デメリット

◆人が多く、いつも混雑している

アメリカやイギリスの大都市ともなると、集まってくる人の数はけた違い。どこに行ってもたくさんの人がいて、いつでも混雑していると考えておいた方が無難。当然のことながら、大都市では騒音や大気汚染の問題もあります。喧騒の中で、賑やかに暮らしたい人には良いですが、静かな時間が欲しい人には向かないかもしれません。

◆孤独を感じることがある

都市部だから、というわけではなく、どこでも孤独感を感じることはありますが、都市部は小さな町にある大学よりも学生が孤独を感じる傾向があると言われています。人の数が多いと、逆に個人と有意義なつながりを築くのが難しくなる場合がありますし、キャンパスのコミュニティも希薄なことがあるからのようです。

◆勉強の邪魔になるものがたくさんある

大都市での生活は娯楽が豊富であることが魅力ですが、それが勉強の大きな妨げになることもあります。

◆生活費が高い

一般的に、都市部の大学では、地方にキャンパスがある大学に比べて、家賃や食費、娯楽費などが大幅に高くなります。


<郊外>

【大学例】
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス)、マンチェスター大学(イギリス・マンチェスター)、シドニー大学(オーストラリア・ニューサウスウェールズ州シドニー)など

「郊外」の大学は、比較的大きな都市から少し離れた地域にキャンパスを構えています。大都市と農村地域の中間に位置し、都市生活と田舎暮らしの特徴・雰囲気をバランスよく併せ持っていることが多くあります。一般的に、近くの都市への交通の便が良く、アウトドア・アクティビティやエンターテインメントの両方にアクセスできる環境にあるので、興味があればキャンパス外で楽しむことも可能ですし、一方である程度、緊密なキャンパス文化も育まれている傾向があります。

メリット

◆キャンパスは広々としており、施設も揃っていることが多い

広大で、緑豊かなキャンパスを持つことが多くあります。大学周辺には自然が豊富な公園やレクリエーション施設があり、すぐにリフレッシュできる静かな環境が広がっています。リラックスしたキャンパスの雰囲気は、学生間に強い繋がりを生み、緊密なコミュニティが育まれる傾向があります。

◆うるさすぎず、静かすぎない

郊外の大学は都市部ほどせわしないということもなく、かといって地方ほど何もないということはありません。絶え間ない喧騒を感じることなく、文化資源やイベントなどの都市生活の恩恵を享受できます。

◆さまざまなエンターテイメントへのアクセス

郊外の大学は多くが大都市や中堅都市に近い町に位置しているため、学生はキャンパスでのエンターテイメントを楽しむことも、市内に足を延ばして数多くのレストラン、バー、アクティビティを楽しむこともできます。

◆地域社会との密な関わり

郊外の大学では、地元の街や企業と密接なつながりを持っていることがあります。ボランティア活動、インターンシップ、アルバイトなどを通じて地域社会と関わることができます。

◆良好なキャリアの見通し

大きな都市まではバスや電車ですぐの場所にあるため、学生や卒業生には多くのキャリアの機会が提供されていることが多くあります。

デメリット

◆交通費が高くなる可能性がある

都市部ほどは交通機関が発達していないので、一部の大学では学生に自動車の所有が奨励されていることがあります。近くの大都市までは公共交通機関があることがほとんどですが、交通費はかなり高い場合もあるので要注意です。

◆都市部に比べるとインターンシップや雇用に不利

大都市の郊外であれば人気の仕事やインターンシップは確保しやすいですが、都市部の利便性にはかないません。職場まで通うのに、時間とお金が浪費されてしまうので、意外と大変です。


<地方>

【大学例】
ダートマス大学(アメリカ・ニューハンプシャー州ハノーバー)、セント・アンドリューズ大学(イギリス・(スコットランド)ファイフ)、オーストラリア国立大学(オーストラリア・キャンベラ)など

「地方」の大学は、いわゆる田舎と言われるような地域にあります。小さな町や農村の近くが多く、美しい自然環境に囲まれた静かな環境であることがほとんどです。場所によっては海や山、川、湖など有名な観光地へのアクセスが抜群であることも。一般的に主要都市から遠く離れているため、ほとんどの学生がキャンパス内に住んでおり、ほとんどの活動がキャンパス内で行われことによって、学生同士の緊密なコミュニティが形成される傾向があります。

メリット

◆お金が節約できる

学費が比較的安いことが多いうえ、家賃や電気代、食費などは一般的に大都市に比べて地方のほうがかなり安いので、生活費も抑えられます。田舎にある大学ではついついお金を使ってしまうような、気が散る要素が少なく、節約しやすいのかもしれません。

◆広々とした「オールインワン」のキャンパス

都市に拠点を置く大学よりも学生数が少ない大学も多いですが、広々とした敷地を持ち、静かな環境であることがほとんど。キャンパス内で生活のすべてを完結できるよう、施設や設備がコンパクトにまとまっている場合も多々あり、のどかでゆったりした生活が送れる傾向があります。

◆緊密なコミュニティ

キャンパス外にはあまりエンターテインメントがありませんが、それを補ってあまりあるほどの強力なキャンパスコミュニティが存在していることがよくあります。比較的小規模な大学の場合、学生同士や教職員、大学スタッフとの距離が近く、よく顔を合わせるため、親密なつながりを築きやすくなります。

◆緑豊かな環境を満喫

キャンパス内外に自然があふれていることがほとんどのため、授業の合間に新鮮な空気の中をリラックスしながら散歩を楽しむ、などということも可能。大学周辺には美しい景色や自然を利用したアクティビティ、観光名所が充実していることも珍しくありません。

デメリット

◆交通手段が少ない

電車はなく、バスが 1 日に2~3便しか来ないというような地域も。そうした地方の大学の場合、多くの学生が自動車を所有しているようです。

◆大都市に比べてモノ、サービスなどが少なく、生活が制限されることがある

地方に行くほどその傾向は強くなり、場所によっては、例えばキャンパス外に住居がほぼないこともあります。店やレストランなども少ない傾向があり、大学生活のほとんどの時間をキャンパス内で過ごすことになるかもしれません。

◆インターンシップやアルバイトの機会が少ない可能性あり

キャンパス内で仕事を見つけることはできるかもしれませんが、一般的に都市部に比べると地方では雇用の機会は少なくなります。

◆厳しい気候である場合も

地方に限ったことではありませんが、季節によっては非常に厳しい環境にさらされる場所もあります。緑豊かな自然環境の近くに立地している場合、概して長く厳しい冬が待ち受けていることが多いです。


都市型・郊外型・地方型の大学には、それぞれに特徴があります。何をメリットと感じ、何をデメリットと感じるかは、個人の価値観によるところも大きいもの。気になる大学があったら、キャンパス周辺の環境についてもなるべくたくさんの情報を集め、自分のライフスタイルやニーズ、さらには将来のキャリアに合わせて検討してみるとよいでしょう。


ベネッセの海外進学プログラムなら、
自信を持って進める自分だけの進路ルートや、奨学金を「狙える」ところまでを
徹底的にサポートできます。

いっしょに海外大で学ぶという夢をかなえてみませんか?

お問い合わせはこちら

※この記事でご紹介している内容は2023年6月25日現在の情報に基づいています。

LINE UP

海外、国内を問わず、グローバルな進路を実現する
学習プログラムをご用意しています