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学びと将来のつながりが強い!オーストラリア・ニュージーランドの学びの特徴と、就職活動事情

日本からの留学先として根強い人気を誇るオーストラリア・ニュージーランド。フレンドリーな国民性を持つこの2国は、英語圏の国の中でも学びと就職がつながりやすい国として知られ、卒業後も現地で働きたいという日本人留学生は多いようです。
今回はオーストラリア・ニュージーランドの就職事情を特集。この2国「ならでは」の就職活動や進路の考え方をご紹介します。

オーストラリア・ニュージーランドの学びの特徴と就職活動事情

「働く」まで見据えたオーストラリア・ニュージーランド留学

オーストラリアとニュージーランドは、地理的にも近い位置にあり、気候なども似通っています。両国とも高い教育水準を持ち、豊かで美しい自然に囲まれた生活環境が整っているため、留学先としてどちらかで迷う人も少なくないでしょう。

この2か国には、大学進学と労働力確保がセットになった国家戦略をとっているという共通点もあります。どちらの国も、以下のような特徴が挙げられます。

●移民国家であるため、多様性に富んだ社会であり、フレンドリーな国民性。海外からの留学生を“社会の一員”として受け入れる土壌(政策・文化)がある

●大学の数は少なめであるものの、多くの大学が産学連携をしており、直接的に就職に有利になる仕組みがある

●大学を卒業すると就労ビザが得られる制度が整っており、他国と比べて“学んだ先の選択肢”が豊富

ビザ 概要
オーストラリア Temporary Graduate visa/Subclass 485 大学卒業後、修了したコースによって18ヶ月間~4年間滞在可能
ニュージーランド Post Study Work Visa(PSWV) 専門学校や大学の規定以上のコースを卒業すると1~3年間の就労ビザを取得可能(どの雇用主の下でも働くことができるオープンワークビザ)

●学位と就労資格の関係や、労働条件・雇用ルールなどが制度によって明示されており、「働きたい人は受け入れる」スタンスを打ち出している

上記のような点から、英語圏の中でも大学卒業後の進路の設計がしやすい国と言えるでしょう。

オーストラリア・ニュージーランドの「学び方」の特徴

オーストラリアやニュージーランドでは、多くの大学でカリキュラムの中に、Professional Year ProgramやWork-Integrated Learning(WIL)といった教室の外での経験(インターン、フィールドワーク、地域連携など)が組み込まれています。大学で学びながら、もしくは学んだあとに、興味のある業界での就労経験やネットワークの構築をできる機会がふんだんに用意されているうえ、その経験が就職時のアピールに使える(履歴書の一部になる)という設計になっているため、学びと就職が連動しやすくなっているのです。

●Professional Year Program(PYP):

大学卒業後に、大学で学んだ理論的な知識を実務に応用するためのスキルの向上や業界の実務経験を積むためのトレーニングプログラム。学部や専攻にあわせて、特定の業界(エンジニアリング、会計、ITなど)向けにカスタマイズされた実践的な「職業訓練コース」のようなものです。

●Work-Integrated Learning(WIL):

大学や学校での学びと実務経験を組み合わせた教育のアプローチ。学外の企業や団体と連携することで、学生は大学で学んだ知識を実際の仕事環境で活用しながら、知識やスキルを習得することができるため、理論と実践を結びつけることが可能です。(一般的に学位取得の過程で実務経験を積む学習形式のことを指します)

大学のカリキュラム例
クイーンズランド工科大学(Queensland University of Technology:QUT)

卒業前に、学習している分野に関連する企業や組織で実践的な経験を積む機会を提供することを目的としたWork-Integrated Learning(WIL)が、全学部で行われています。ビジネス・エンジニアリング・メディア・IT・法律など様々な分野で業界と連携したプログラムで、インターンシップ、職場実習、実際の業界プロジェクトなどの機会を通じて、将来のキャリアに向けた就労経験を実際に積んだり、業界人とのネットワークを築いたりすることができます。

オーストラリア・ニュージーランドの「就職活動」の特徴

強固な産学連携を生かした実践的な学びができるオーストラリア・ニュージーランド。インターンシップや業界プロジェクトへの参加などの充実した制度を生かし、大学在学中からスキルと経験を積むことができます。そうやって積み上げた学びや経験が、そのまま就職への準備となっていくのがこの2国の特徴です。

卒業後は、Temporary Graduate visa(Subclass 485)やPost Study Work Visa(PSWV)などの就労ビザを活用し、それまでの就労経験などを生かした企業・業界で働くのが一般的です。

日本人留学生が多い分野の就職動向

■看護(Nursing)

オーストラリア・ニュージーランドとも看護師の需要は非常に高く、外国からの看護師の受け入れに積極的です。英語力や資格の認定を受けて、Registered Nurse(登録看護師)として就職することが一般的です。

■教育(Education)

幼児教育や特別支援教育、外国語教育などの需要が高くなっています。教員の免許やTEFL/TESOL(英語教授法)などの資格が重要になります。

■観光(Tourism)

どちらも観光業を重要な産業としている国ですが、観光ガイドやホテル業界での人手が不足しています。観光マネジメントやホスピタリティマネジメント分野の専門家が求められており、外国人労働者の受け入れも多いです。

■ビジネス(Business)

ファイナンス、マーケティング、マネジメント分野の専門家が求められており、とくに都市部ではビジネス分野での就職機会が豊富です。MBAやビジネス関連の学位を持つ留学生は、金融、マーケティング、コンサルティング業界で働けるチャンスがあります。

■IT

急成長しているIT業界ではソフトウェア開発、データアナリスト、ネットワークエンジニアなどの需要が高いです。大手IT企業が拠点を構える大都市圏では求人が豊富です。


いかがでしたか? オーストラリアやニュージーランドは、「海外留学」の先に「働く」もあるという国だということがおわかりいただけたでしょう。留学先選びには、卒業後の現地での働きやすさという観点も加えてみるとよいかもしれません。


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※この記事でご紹介している内容は2025年5月29日現在の情報に基づいています。

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