TOEFL iBT®テストが2026年版にアップデート!試験構成・スコア方式はどう変わる?
日本国内で受検できる外部英語検定試験は数多くありますが、中でもアメリカをはじめとした海外大出願時の提出スコアとして多くの方が受験しているのがTOEFL®テストです。TOEFL®テストを運営するETSは、新形式のテストを2026年1月21日より開始すると発表しました。

近年は受験時間やタスク構成の見直しが進み、より効率的に「大学で学ぶための英語力」を測るテストへとアップデートされています。
2026年版では、Reading・Listeningにアダプティブ方式が導入され、WritingとSpeakingのタスクも再編されました。スコア方式も刷新され、受験者が自分の英語力をより正確に把握できるようになっています。
今回は、この最新仕様のポイントをまとめて紹介します。
TOEFL iBT®テストはどんな試験?
大学で必要な「使える英語力」を測る4技能テスト
TOEFL iBT®テストは、アメリカの教育試験機関ETSが開発した英語4技能(読む・聞く・話す・書く)を総合的に測るテストです。
大学の授業理解・講義でのメモ取り・教授とのやり取りなど、実際のキャンパスで必要になる力を測定することを目的としており、アカデミックな読解・講義理解から、実用的なコミュニケーションまで幅広く扱います。受験方法は、テストセンターでの受験に加えて TOEFL iBT Home Edition も提供されています。
【参考ページ】2026年1月から開始!TOEFL iBT®テスト特設ページ
2026年版の主な変更点
アダプティブ方式の導入で、短時間でも精度の高い評価へ
2026年1月21日以降のTOEFL iBT®テストでは、Reading・Listeningに 2段階アダプティブ方式(Multi-Stage Adaptive)が導入され、受験者のレベルに応じた問題が出題されます。
また、Writing・Speakingは大学での実際の学習場面を想定したタスク構成へ。スコア表示は、従来の0〜120点に加え 1〜6のバンドスコア(0.5刻み)が追加されます。
以下は、旧形式との比較です。
<TOEFL iBT 2026:セクション構成・試験時間の比較>
| セクション | 旧形式 | 2026年形式(最新) |
|---|---|---|
| Reading |
約35分 |
最大30分/2段階アダプティブ (最大50問) |
| Listening | 約36分 |
最大29分/2段階アダプティブ (最大47問) |
| Writing |
約29分 (Integrated/Independent) |
最大23分/3タスク (Build a Sentence/Email/Academic Discussion) |
| Speaking | 約16分(4タスク) |
最大8分/2タスク (Listen and Repeat/Interview) |
※セクション順序は Reading → Listening → Writing → Speaking に変更
※実際の試験時間は受験者の進行によって異なります。
Reading・Listening
2段階アダプティブ方式で、より正確に・より短時間で測定
ReadingとListeningは、
Module1 →Module2(Upper/Lower)という2段階構成になりました。
Module1での回答の傾向から、受験者に合ったレベルの問題が自動的に提示される仕組みです。
■ Reading(最大30分/最大50問)
出題形式は、以下の3種類で構成されます。
- ・Complete the Words(語句補完)
- ・Read in Daily Life(日常生活で使われる文章を読む)
- ・Read an Academic Passage(アカデミックな文章を読む)
大学で必要な「要点の読み取り」「多様な文脈の理解」が測定されるのが特徴です。
■ Listening(最大29分/最大47問)
Listeningでは、会話・講義・説明など複数の形式から出題されます。
読み上げは北米・英国・オーストラリア・ニュージーランドなど、多様な英語アクセントで行われます。
出題形式は以下の4タイプです。
- ・Listen and Choose a Response(最適な応答を選ぶ)
- ・Listen to a Conversation(人物同士の会話を理解する)
- ・Listen to an Announcement(アナウンス内容を聞き取り理解する)
- ・Listen to an Academic Talk(講義形式の説明を聞く)
実際の授業・キャンパスで聞く英語に近い構成で、話し手の意図や要点把握が求められます。
Writing
3タスクに再編。「大学で使う英語力」直結に測定
従来のIntegrated taskは廃止され、Writingは3つのタスクに再構成されます。
- 1. Build a Sentence(10問)
文法要素を使い、正しい英文を構築するタスク。 - 2. Write an Email(1問)
用件・背景をふまえ、適切なトーンと構成でメールを書くタスク。 - 3. Academic Discussion(1問)
オンライン授業風のディスカッション形式。教授や学生の投稿を読み、100語以上で自分の考えを書くタスク。
いずれも、大学生活で求められる「読んで・理解して・書く」一連の力を測定する設計になっています。
Speaking
短時間で「発音・理解・応答力」を測る2タスク構成に
Speakingは、従来の4タスクから2タスク構成に整理されました。
- 1. Listen and Repeat(7問)
45秒以内でインタビューに答える形式で、質問提示から2〜3秒以内に応答を始める必要があり、内容理解と即時表現力が問われます。 - 2. Take an Interview(4問)
45秒以内でインタビューに答える形式で、内容理解と即時表現力が問われます。
短時間でも、大学の授業・コミュニケーションで必要な「話すための基礎力」を評価できる構成です。
スコア方式も刷新
バンドスコア(1〜6)と従来スコアの併記に
2026年版では、従来の 0〜120点(各セクション0〜30点) に加えて、1〜6のバンドスコア(0.5刻み)が各セクション・総合に表示されます。
- ・CEFRレベルとの対応もわかりやすくなる
- ・自分の英語力の位置づけが把握しやすい
- ・大学側も他試験との比較がしやすい
というメリットがあります。
スコア返却も 72時間以内 と、より早くなりました。
※2026年1月21日以降の2年間は、旧スコアと新バンドスコアが併記されます。
2026年版への対応
短く・正確にアウトプットする練習がカギ
最新形式に合わせた学習を行うことで、効率よくスコアアップにつなげることができます。
■ Reading/Listening
- ・要点を素早くつかむ練習
- ・アダプティブ方式を意識し、多様な文章・音声に触れる
■ Writing
- メール文の型に慣れる
- ・100語前後で論理的にまとめる練習
- ・文法的に正しい文章を組み立てる力を整理
■ Speaking
- ・素早い復唱(リピーティング)を繰り返して、英文保持力と発音を鍛える
- ・インタビューに45秒以内でテンポよく答える練習
大学での授業・課題でも活きる力なので、早めに「短く正確に伝える型」を体に入れておくとスムーズです。
まとめ
TOEFL iBT®テストは「大学で学ぶ力」をより精度高く測る試験へ
2026年版TOEFL iBTは、試験時間の短縮、アダプティブ方式、Writing/Speakingの再構成、そして新しいスコア表示の導入により、大学で実際に必要となる英語力を、より的確に測る試験へアップデートされました。海外大やグローバル系国内大学進学を目指す人は、最新形式に合わせて計画的に受験スケジュールを立てていきましょう。
※この記事でご紹介している内容は2025年12月12日現在の情報に基づいています。
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