GPAとは?日本の高校の成績とどう違う?
海外大学への進学を考えると、英語試験や課外活動、エッセイの準備に目が向きがちです。一方で、「学校の成績はどのくらい重要?」「今の評定で、希望する大学を目指せる?」と気になっている人もいるでしょう。
高校の成績は、大学で学ぶための力を伝える大切な資料です。ただし、成績を表す「GPA」の計算方法や、選考で評価される科目・学年は、出願先によって異なります。
今回は、GPAの基本と国・大学による評価の違いを整理し、今の成績に不安がある人も取り組める準備を紹介します。

GPAとは、各科目の成績を平均した数値
GPAは「Grade Point Average」の略で、各科目の成績を数値に置き換え、平均したものです。アメリカをはじめ、複数の国の高校や大学で使われています。
日本の高校の「評定平均」と、成績を平均するという考え方は共通しています。ただし、満点の数値や、計算に含める科目、単位数の扱いは学校によって異なります。
◆よく使われる「4.0満点」の例で、計算の仕組みを知ろう
GPAには複数の計算方法があります。ここでは、アメリカなどで使われる4.0満点の方式を例に、平均を出す仕組みを見てみましょう。
<4.0満点のGPAを計算してみよう>
A=4、B=3、C=2、D=1、F=0とします。
同じ単位数の5科目で「A・A・B・B・C」を取った場合
(4+4+3+3+2)÷5=GPA 3.2
単位数を反映する方式では、各科目の点数に単位数を掛け、その合計を総単位数で割ります。難度の高い科目に加点する方式もあります。
◆大学は、高校の成績をどう使う?
高校の成績には、出願に必要な条件を満たしているか、入学後の学習に必要な学力があるかを確かめる役割があります。全体の平均に加えて、特定の科目の成績や、高1からの成績を確認する大学もあります。
成績の使われ方は、国によっても違います。イギリス・カナダ・オーストラリアでは、大学・コースごとに入学に必要な成績の基準が示され、その基準を満たすことが入学の条件になる大学が多くあります。アメリカの多くの大学では、成績を英語試験やエッセイ、課外活動などとあわせて総合的に評価します。
募集要項で「最低GPA」と示されていれば、出願に必要な基準です。一方、「入学者の平均GPA」は、過去の入学者の傾向を知る目安になります。数字を見るときは、何点満点か、どの学年・科目が対象かも読み取りましょう。
国によって成績の示し方はどう違う?日本の成績はどう使われる?
大学の募集要項には、GPAのほか、百分率や資格試験の成績も登場します。日本の高校から出願する人は、まず「日本の高校生向けの条件」を探すと、自分に必要な成績がわかります。
ここでは、4か国の代表的な表示と、日本の高校から出願する場合を紹介します。必要な成績・科目・書類は、大学・学部・入学年度によって異なります。
<4か国の成績表示と、日本の高校からの出願で見るポイント>
| 国 | 代表的な成績の表示 | 日本の高校から出願するときのポイント |
|---|---|---|
| アメリカ | 4.0満点のGPAなど | 日本の成績の提出方法と、履修科目・成績の変化の見られ方 |
| イギリス | A-Level「AAB」、IBの総合点など | 直接進学とファウンデーション、それぞれに使える資格・成績 |
| カナダ | 「80%」などの百分率 | 日本の評定の扱いと、平均に含める科目 |
| オーストラリア | 現地の高校生向けのATARなど | 日本向けの条件と、評定平均の対応 |
次から、国ごとに見ていきましょう。
◆アメリカ|GPAに加え、履修科目や成績の変化も評価
アメリカでは、4.0満点のGPAが広く使われ、難度の高い科目への加点で4.0を超える場合もあります。日本の高校から出願する場合、たとえばスタンフォード大学(Stanford University)は、日本の成績をアメリカ式のGPAに換算せずに受け付けています。出願画面に、科目名と成績を成績表どおりに入力する大学もあります。
また、選考では、成績の数字に加えて、履修科目の内容や成績の変化も見られます。カリフォルニア大学(University of California)は、最終学年の履修内容や、最近の顕著な成績の向上を選考要素に挙げています。出願後に高3の中間成績や最終成績の提出を求める大学もあります。
【参考】 Stanford University「International Applicants」
【参考】 University of California「Comprehensive review」
◆イギリス|A-LevelやIBなど、資格ごとの成績で評価
イギリスでは、大学入学に使う資格ごとに成績の条件が示されます。現地の高校生が取得するA-Levelでは、たとえば「AAB」は3科目でA・A・Bの成績を求めるという意味です。国際バカロレア(IB)の資格では、45点満点の総合点や科目ごとの条件が示されます。
日本の高校卒業資格だけでは直接進学できない大学が多く、IBなどの資格を使うか、進学準備のための「ファウンデーションコース」を経て進むのが主なルートです。日本の高校卒業に加え、アメリカの大学進学適性試験「SAT」の成績で直接進学の審査を受けられる大学・学部もあります。
ファウンデーションコースでは、日本の高校の成績が出願条件に使われます。たとえばユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(University College London)の準備コースは、5段階評価で「全体で3以上、指定・関連科目は各4以上」という条件を示しています。
【参考】 UCL「Academic requirements by country(UPC)」
◆カナダ|指定科目の平均を、パーセンテージで評価
カナダでは、出願に必要な成績を「80%」などの百分率で示す大学があります。オンタリオ州の大学では、高校の最終学年の指定科目などから計算した平均が使われます。
日本の高校から出願する場合は、成績証明書をもとに大学が評価します。たとえばウィルフリッド・ローリエ大学(Wilfrid Laurier University)は、日本の5段階評価の「5」を80〜100%、「4」を70〜79%、「3」を60〜69%に対応させています。
【参考】 Wilfrid Laurier University「Japan」(国別の入学条件)
◆オーストラリア|「ATAR」や、日本向けに換算した成績で評価
オーストラリアでは、現地の高校生向けに「ATAR」という指標が使われます。0.00〜99.95の数値で、同年齢の集団の中での位置(順位)を示します。
日本の高校から出願する場合は、大学が示す日本向けの基準と照らし合わせます。たとえばRMIT大学(RMIT University)は、日本の評定平均と同大学の基準(%)の対応表を公開しています。学士課程への出願では、高校卒業時の評定平均4.0が75%に相当します。
ファウンデーションコースを経て進学する方法もあります。RMITのファウンデーションでは、高2修了時点の評定平均3.0以上が条件として示されています。
【参考】 UAC「Australian Tertiary Admission Rank」
【参考】 RMIT University「Country equivalency: Japan」
日本の成績は、自分で換算する?出願前に準備すること
成績を換算するかどうかは、出願先の指示に従います。日本の成績をそのまま受け付ける大学には、学校の成績表どおりに提出します。換算方法や、外部機関による成績評価を指定された場合は、その手続きを進めます。一般的な手順は以下の通りです。
①志望校の公式サイトで、入学条件を読む
学部・コースの入学条件と、日本の高校生向けの案内を読みましょう。「Entry requirements(入学条件)」や「Japan(日本)」などが手がかりになります。
②学校へ成績証明書の発行を相談する
必要な書類を整理し、次の事項を学校に伝えると準備を進めやすくなります。
<学校に相談する前に確認したいこと>
| 確認する項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 対象期間 | 何年生から何年生までの成績が必要か |
| 使用言語 | 英文の証明書や翻訳が必要か(本人による翻訳を認めない大学もある) |
| 成績の記載方法 | 元の評定を記載するか、指定の換算方法や書式があるか |
| 提出方法と締切 | 学校から直接送るか、自分で出願サイトに入力・添付するか。いつまでに必要か |
③提出物と締切を一覧にする
英語試験、エッセイ、推薦状なども含め、提出物と締切を一覧にしておきましょう。
【関連記事】 高2の秋口から何をする?海外大学進学をめざす高校生の出願準備チェックリスト
GPAアップのために!高校生が、今からできること
◆自分の成績と志望先の条件を整理する
成績表を見て、得意科目、苦手科目、学期ごとの変化を確認しましょう。あわせて、大学で学びたいことや、興味のある分野を書き出します。
志望する学部が見えてきたら、志望校の入学条件にある科目・成績の要件と比べてみましょう。「全体の平均を上げたい」「数学の条件を満たしたい」など、取り組む課題が具体的になります。
◆次の1〜2か月で、成績を上向きに変える
苦手な科目は、理解が止まっている単元や、テストで失点した理由を確認します。復習する範囲と、次のテストまでに取り組むことを決めましょう。
高1・高2の人は、これから選ぶ履修科目が志望学部の条件に合っているかも確認しておきましょう。高3の人も、出願後の定期テストまで一つひとつ積み重ねることが、最終成績につながります。
◆2〜3か月後に見直し、進路相談につなげる
次の成績や学習の進み具合をもとに、計画を見直しましょう。必要な成績に届くための学習計画と、ファウンデーションコースを含めた進学方法の両方を考えておくと、今後の準備を具体化できます。
先生との相談には、成績表、興味のある大学・学部、英語試験の結果、自分なりの今後の勉強方針を持参しましょう。
<まとめ> GPAを意識すれば海外大進学も身近に!
高校の成績は、どの国の大学でも、出願条件や学力を評価する材料として使われます。志望校が求める成績と、今の自分の成績を比べることが、準備の出発点になります。
高校の成績は、日々の学習の積み重ねです。今後2〜3か月の取り組みを具体的に決め、憧れの海外進学の準備につなげていきましょう。
※この記事は2026年10月時点で公表されている情報をもとに構成しています。入学条件や必要書類は、大学・学部・入学年度によって変わる可能性があります。実際に準備する際は、各大学の最新の公式情報をご確認ください。
今の成績から、どの大学を目指せるか相談したい方へ
BenesseのRoute Hではあなたの夢の実現に向けて、海外大出願のサポートを行っています。高校1・2年生の履修計画や課外活動の計画、志望校選びと出願戦略の設計、エッセイ添削(英語・日本語)、奨学金の出願準備、面接対策まで、進路の段階に応じて丁寧に支援。専門スタッフが、進路相談から合格までずっと伴走します。
INFORMATION
自分に合った進路に近づくための3つの講座をご紹介します
LINE友だち追加で情報を逃さずゲット!
- 無料の海外進学イベントの情報
- 最新の記事更新のお知らせ
- 「簡単1分 留学おすすめ診断」 実施中

- « 前の記事へ

