海外大学進学情報

高2の秋口から何をする?海外大学進学をめざす高校生の出願準備チェックリスト

海外大学への進学について調べ始めると、英語試験、課外活動、エッセイ、推薦状など、準備の多さに驚くかもしれません。「高2の今から、何を始めればいい?」と迷う人もいるでしょう。
高2の夏休み後半は、進路検討から具体的な準備へ移る時期です。英語力を測る、大学を調べる、活動を記録するといった一歩が、1年後の動きやすさを変えます。
そこで、高2の今から高3の出願期まで、時期ごとに取り組みたいことを整理します。「今、何をする?」を確認するチェックリストとして活用してください。

 

高2の秋口から出願準備を始めたいのはなぜ?

海外大学の出願準備は、出願直前にスタートしても完成させるのが難しいものです。

受験する国や大学によって異なりますが、出願時には高校の成績、英語試験のスコア、課外活動、エッセイ、推薦状など、複数の材料を組み合わせて提出します。なかには、学校が作成する英文の成績証明書や、先生からの推薦状が必要になるケースもあります。

これらは長期間にわたって用意する必要があります。外部英語検定試験では、最初の受験で現在地を知り、弱点を分析してから再受験することがあります。課外活動や学校の成績は、それまでの継続的な取り組みが見られます。エッセイも、一度書いて完成するのではなく、経験の棚卸しから始め、何度も推敲しながら仕上げていくのが一般的です。

出願方法も国・地域で違います。アメリカはCommon App、イギリスはUCASが広く使われ、カナダ、オーストラリア、国内大の総合型選抜では出願先に応じた確認が必要です。

また、奨学金の申請期限が、大学の出願期限より早く設定されることもあります。

だからこそ、高2の段階で大切なのは、「自分の場合は何が必要になりそうか」を調べ、準備にかかる時間を知ることです。

高2の秋口から出願まで|1年間の準備スケジュール

ここからは、高2の今から高3の出願期までの大まかな流れを見ていきましょう。

※あくまで一般的な目安であり、すべての大学に共通するスケジュールではありません。実際には、志望する国・大学・学部・入学時期の最新情報を必ず確認してください。

時期 この時期の目標 主な準備
高2・8~9月 進路と「今の自分」を整理する 大学リサーチ、費用の確認、現在の英語力の把握、活動の棚卸し
高2・10~12月 外部英語検定試験と課外活動に注力 英語試験対策、候補大学の比較、課外活動の記録
高2・1~3月 出願までの計画を立てる 出願条件の一覧化、英語試験の受験計画、奨学金の調査
高3・4~6月 出願先と必要書類を具体化する 志望校の絞り込み、学校への相談、エッセイの準備
高3・7~8月 提出できる形に近づける 英語試験の受験・再受験、エッセイの初稿作成、推薦状の依頼
高3・秋以降 出願・最終確認を進めて提出 出願書類の提出、公式スコアの送付、締切と提出状況の管理

次から、時期ごとの準備を紹介します。

時期ごとの準備チェックリスト

◆高2・8~9月|進路と「今の自分」を整理する

まず、学びたい分野、海外で学びたい理由、希望する生活環境を書き出します。国、大学の規模、立地、学べる内容、卒業後の進路など、大学選びの軸を整理しましょう。

気になる大学は、大学ごとに次の項目を調べます。

<大学ごとに調べる7つの項目>

  • □学びたい分野・専攻・コースがあるか
  • □入学に必要な高校の成績や履修科目
  • □利用できる英語試験と必要スコア
  • □エッセイや推薦状の有無
  • □年間の学費と生活費
  • □大学独自の奨学金や経済支援
  • □おおよその出願時期

すべて埋まらなくてもかまいません。複数校を調べ、違いを知ることが第一歩です。

あわせて、現在の成績・履修科目を確認し、英語試験の公式サンプル問題などで今の英語力を把握します。部活動や学校行事、趣味、家族の手伝いなど、これまでの活動も書き出しましょう。気になる費用については、学費だけでなく、寮費、食費、保険、教材費、渡航費も含め、高2のうちに家族と資金計画を話し合います。

【関連記事】 国を決めたら、次にどうする?留学版・「主体的な」志望大選び5つのヒント
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◆高2・10~12月|外部英語検定試験と課外活動に注力

候補となる大学が少し見えてきたら、志望校がどの英語試験を受け付けているかを調べます。

海外大学の出願で利用されることが多いのはTOEFL iBT®やIELTSですが、Duolingo English Testなどを認めている大学もあります。「受けやすそうだから」という理由だけで決めず、志望校の公式サイトで利用できる試験と必要スコアを確認しましょう。

まだ志望校が絞れていない場合は、複数の候補校で利用しやすい試験を調べ、公式のサンプル問題を解いてみます。可能であれば一度受験し、自分の現在地を知るのもよいでしょう。候補大学は、必要スコア、費用、締切などを比べ、優先順位を整理します。

ただし、スコアの有効期間にも注意が必要です。TOEFL iBT®のスコアは受験日から2年間有効です。IELTSも、受験後2年間を有効期間の目安としていますが、実際に受け付ける期間は提出先によって異なる場合があります。

高2での受験は、現在地を知るための機会と考え、高3の夏頃までに再受験する可能性も含めて計画しましょう。

同時に進めたいのが、課外活動の記録です。

課外活動というと、大きな大会での受賞や海外ボランティアなど、特別な実績が必要だと思うかもしれません。しかし、学校の部活動、生徒会、文化祭、地域活動、アルバイト、家族の手伝い、個人で続けている創作や研究なども、自分を伝える材料になります。

Common Appの公式ガイドでも、「活動欄にクラブや地域活動だけでなく、仕事、趣味、日常の責任などを記載できる」と説明されています。

「何に関心をもって取り組んだか」「自分はどんな役割を担ったか」「途中でどんな課題があり、何を考えたか」を記録しておきましょう。活動日、内容、時間、役割、成果、気づきを詳しく残しておくと、後の活動リストやエッセイ作成に役立ちます。

【関連記事】 この夏、どの英語テストスコア対策をする?海外大学・国内グローバル入試向け外部英語試験ガイド
【関連記事】 アカデミックやスポーツ…だけではない、あなたの個性を表現する課外活動の生かし方

【参考】 TOEFLテスト日本事務局「よくある質問(スコア)」
【参考】 ブリティッシュ・カウンシル「試験結果―IELTSのスコアについて」
【参考】 Common App「Application guide for first-year students」

◆高2・1~3月|出願までの計画を立てる

高2の後半には、これまでに集めた情報を「出願準備一覧」にまとめ、出願までの計画を立てましょう。

大学ごとに、出願締切、成績・履修科目、外部英語検定スコア、エッセイ、推薦状、提出書類、費用、奨学金を一覧化します。締切から逆算し、準備の時期を決めましょう。

奨学金は前年の要項も確認します。JASSOの海外留学支援制度(学部学位取得型)は、例年夏頃に要項が公開され、10月上旬に締め切られることが多いです。

応募年度の要項が出たら、資格要件、提出書類、エントリーの有無を確認し直しましょう。

【参考】 JASSO「海外留学支援制度(学部学位取得型)」

◆高3・4~6月|出願先と必要書類を具体化する

高校3年生になったら、候補大学の出願条件を最新情報で確認し、高2で作成した「出願準備一覧」を更新しましょう。

志望校を少しずつ絞り込めたら、海外大学では英文の成績証明書、卒業見込み証明書、高校に関する情報、推薦状など、必要書類を確認します。Common AppやUCASでも、学校担当者や推薦者が提出する書類があります。

高3の春までに、担任や進路担当などへ進学希望を伝え、学校が対応できる書類、提出方法、準備期間を確認します。エッセイの設問や文字数も調べ、自分の経験と学びたいことのつながりを整理し始めましょう。

【参考】 Common App「Recommender guide」
【参考】 UCAS「How to get a UCAS reference」

◆高3・7~8月|提出できる形に近づける

高3の夏は、これまで集めてきた材料を出願書類へと変えていく時期です。

英語試験は、志望校の必要スコアと現在のスコアとの差を確認し、必要に応じて再受験します。結果が出る日だけでなく、大学への公式スコア送付に必要な時間も確認して、出願期限から逆算しましょう。

エッセイは、経験の棚卸しから一歩進み、本原稿を書き始めます。

アメリカ、イギリス、その他の国・地域では、エッセイの役割や設問が違います。さらに同じ国でも、大学独自の補足エッセイが課されることがあります。過去の設問だけで書き進めず、自分が出願する年度の設問が公開されたら、必ず最新の内容を確認してください。

初稿では、最初から完璧な英文を書こうとしなくてもかまいません。まずは、自分が伝えたい経験、そこから得た気づき、大学で学びたいこととのつながりを整理します。

書き上げた後は、先生や進路カウンセラーなど、信頼できる第三者からフィードバックをもらい、複数回推敲します。ただし、書き手自身の経験や考えが見えなくなるほど、他者の表現に置き換えないことが大切です。

推薦状も、この時期までには正式に依頼します。締め切りだけを伝えるのではなく、提出方法、推薦状の目的、志望校、学びたい分野、必要な言語などを整理して伝えましょう。先生が余裕をもって作成できる期間を確保することも、出願者側の大切な準備です。

【関連記事】 アメリカ・イギリス・日本でこんなに違う「エッセイ」の世界

◆高3・秋以降|出願・最終確認を進めて提出

高3の秋以降は、いよいよ出願が本格化します。

主な出願時期の目安は次のとおりです。

<主な出願時期の目安>

  • ・アメリカ:高3の11月~1月ごろ
  • ・イギリス(直接入学):高3の10月または1月ごろ
  • ・イギリス(ファウンデーション):高3の秋~春ごろ
  • ・カナダ:高3の秋~翌年春ごろ ※大学・州・プログラムによって締切時期は大きく異なる
  • ・オーストラリア(直接入学・ファウンデーション):高3の秋~卒業後(2~3月、7月入学が中心)

国内大を併願する場合は、総合型選抜が9月以降、学校推薦型選抜が11月以降、一般選抜が2~3月です。海外大と国内大の締切、結果発表、入学手続期限を同じカレンダーで管理しましょう。

願書の送信だけで出願完了とは限りません。英語試験の公式スコアや、先生・試験実施団体から送られる書類も、提出状況を確認しましょう。

<まとめ> まずはこの3つから始めよう

海外大学の出願準備は、高2の秋口にすべてを完成させる必要はありません。まずは、次の3つから始めてみましょう。

  • ① 気になる大学を複数校調べて、大切にしたい要件を考える
  • ② 英語試験の公式サンプル問題を解く
  • ③これまでの活動を書き出す

一つずつ取り組むことで、1年後には必要な準備が具体的に見えてきます。志望国や大学が未定でも、今できる小さな一歩から始めましょう。

※この記事は2026年8月時点で公表されている情報をもとに構成しています。詳しい日程・要件は、今後発表・変更される可能性があります。実際に準備する際は、最新の公式情報をご確認ください。

 

 

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