海外大生体験談

海外大に進学した先輩! 今学んでいる時間割の中身を教えてください! ~トロント大学 Kei T.先輩~

面白そうだけど外からはなかなか見られない海外大での学び。カナダの名門、トロント大学で都市学・社会学をダブル専攻しているKei T.先輩に、今学期どんな時間割で、どんな授業を受けているのか教えてもらいました。

 

異なる分野を横断することで、より学びを深められる。ダブル専攻はハードだけど面白い!

 

今回の「ラボ協力隊」


Kei T.先輩

カナダ トロント大学3年生。高校1年生の夏休みに参加したサマースクールがきっかけとなり、海外進学を視野に入れるように。都市学と社会学をダブル専攻。

 


 

Q. トロント大学の学部の構成や専攻の特徴は?

 

プログラムごとに先修科目あり。興味があるものは入学時にリサーチを!

 

トロント大学のメインキャンパスであるSt. Georgeキャンパスでは、工学部、音楽学部、建築学部など以外の学問は全て教養学部の中の1プログラム、という扱いになります。

 

教養学部内のプログラムにはそれぞれ事前に履修しなければならない(prerequisite)授業が定められており、それらの授業を受けてから2年次以降にプログラムに申し込む必要があります。先修科目が1個や2個だけのプログラムもあれば、もっと多いプログラムもあります。

 

成績順で選抜制のプログラムも多くあるので、興味があるプログラムについては入学時にある程度のリサーチをしておくことが必要です。特に、注目を集めているコンピュータサイエンスなど、入学後に専攻として選ぶ場合は非常に競争率が高いことで有名なので、注意が必要です。

 

私が専攻する都市学(Urban Studies)や社会学(Sociology)もそれぞれ選抜があったので、倍率は高くはない(方のプログラムである)と聞いていたものの、結果が出るまではドキドキでした。

 

都市学は、都市政策、地理、経済、文化の交差点に位置するような学問です。都市政策だけにとらわれず、幅広い視点で都市について学びたいと思い、このプログラムを選びました。さらに、比較的小さなプログラムであるため、教授との距離感が近く、実際に地域で活動を行う機会も様々提供されていることが魅力的でした。

 

2年生の後期では、トロント中心部の貧困者が多く集まる地域での野菜や果物の配布プログラムに実際に参加しました。プログラムが抱えている課題の解決に向けてチームメイトと共に丸1学期取り組むことができ、論文や講義ではカバーしきれない現場の感触を掴むことができました。

 

北米を中心に発達している学問なので、スポットライトが当たりやすい都市課題への理解や共感が難しいこともあります。しかし、構造が全く異なるアジアの都市(東京)で生活してきたからこその視点を授業に還元できることもあり、日々多くの学びを得ています。学部卒業後は大学院に進学する人、民・官のアーバンプランナーになる人が多い印象です。

 

社会学は、大学1年生の時にたまたま友達と取った授業がきっかけで面白い!と思い、専攻することに決めたプログラムです。社会を解剖するような学問で面白いと思っています。都市学との組み合わせが良い(社会学的観点が都市への理解を深めてくれる)という点も魅力的でした。

 

私と同じように、関心が強くあるプログラムとの補完性を意識してダブルメジャーやマイナーのプログラムに選んでいる人が多い印象で、卒業後の進路も他の専攻をベースに選んでいる人が多いです。博士号(PhD)を目指す人も一定数います。

 

 

Q. 今学期はどんな時間割?特徴的な授業もいくつか教えてください!

 

専門性を深めながら、積極的な発言やプレゼンの重要性を実感する授業も。

 

Kei T.先輩の時間割

トロント大学Kei T.先輩の時間割

 

\海外大学ならでは!なライブ感ある授業/
Urban Sociology
(SOC312)

都市社会学の授業です。特に、教授の専門がレイシャル・キャピタリズム(Racial Capitalism:資本主義が人種的な違いを利用して利益を得る仕組みを指す概念)で、日本ではなかなか馴染みがないトピックだったので興味深かったです。

 

予習リーディングを完璧にこなして授業に出席することが前提で、教授が次から次へ学生に問いかけていきます。100人超えのクラスでしたが、いつ当てられるかもしれないという緊迫感が常にありました。

 

それほどディスカッションが好きな教授だったため、授業で登場したコンセプトについて「議論をして教授を論破する(できるか試してみる)」という場面が何度かあり、クリエイティブな授業形式だと感じました。

 

また、授業で意見を述べる際に、“I think”で始めることは許されず、“I would argue”といった「主張」を論理的に述べることを要求されます。発言を積極的に行うこと、そして自信を持てる内容を主張することの大切さに改めて気付かされました。

 

このクラスを受けて、新たな視点が得られた!

あまり想像がつかなかった、人種差別と都市における資本主義的搾取の関係性について理解を深めることができ、北米の都市に対する見方のレイヤーが一つ加わったように思います。アジアでの文脈や状況に直接当てはめることは難しいものの、同じようなダイナミクスが反映されている課題はありうると思うので頭に置いていたいと思いました。

 

また、社会科学全般でよく見られる課題ではありますが、社会学や都市社会学の中でも学者の見解には派閥があり、時代によってトレンドがあることを再認識する機会でもありました。

 

 

\トロント大学や都市学専攻の特色がよく表れている授業/
Creative City
(URB336)

都市経済学者でトロント大学教授のリチャード・フロリダが提唱した “Creative City”のコンセプトについて、クリティカルに学び、考える授業です。トロントも都市として積極的にこの理論を導入しており、コンセプトがもたらすインパクトを、トロントで暮らす一市民の観点から再確認することができます。

 

授業としては、1.教授からその日のトピック紹介し、コンセプトについてのレクチャーがあり、2.ケーススタディ紹介またはリーディングについてのディスカッション、そして3.当日のトピックに関するディスカッション という流れで進みます。

 

このクラスを受けて、理論と実践の違いを知った!

この“Creative City”のコンセプトは、世界中で非常に多くの都市で採用されており(日本でも複数の都市がその考え方を積極的に取り入れています!)、その影響の大きさや、なぜ人気があるのか、課題について理解を深めることができました。

 

“Creative City”は、分かりやすい「解決策」的なビジョンを提示したという点で、今後競争力をつけ繁栄していくことを目指す(しかし現状その自信を持てていない)都市で市政を担う人々に人気があります。それを理解したとき、特に大きな衝撃を受けました。

 

他の都市学の理論のように学問的かつ批判的な状況把握も重要ですが、実際のプロジェクト遂行においては、現場の関係者に受け入れられやすい、未来に希望を持てる主張が支持されるのです。私自身、都市関連の職業に就くかはまだ決めていませんが、将来様々な場面でこのシンプルな事実を覚えていたいと思いました。

 

 

\専攻に直接関係ないけど、発見や面白さがあるお気に入りの授業/
Entrepreneurship
(IRW432)

自分が起業したいと思う事業アイデアを、クラスメイトと一緒にビジネスプランとピッチ(その魅力を伝える短時間のプレゼンテーション)にまとめ上げていきます。授業の最終回には、投資家に向けて実際にプレゼンテーションの機会も与えられます。

 

授業では、教授の知り合いの起業家がZoomで授業に参加し、自身の体験談を語ってくれます。基本的に授業構成はかなり緩めで、ゲストの起業家がZoomを退出した後は各自取り組んでいるビジネスプランを進めていきます。

 

この授業を通して、アイデアを魅力的に伝える大切さを実感!

私の提案したものが授業で取り組むビジネスアイデアの1つに採用されたため、「実際に事業にできるかもしれない!」といったワクワク感がありました。

 

また、授業ではプレゼンテーションの大切さが再三強調されていました。実際、アイデア自体はそれほど特別なものでなくてもプレゼンが上手いクラスメイトの発表が、大学外部のプロフェッショナル達からも評価されているのをいくつも見てきました。

 

頭では分かっているけれどなかなか実行に移せない「綿密なプレゼンテーション準備」が、いかに大きなメリットをもたらしうるかを実感しました。今後はプレゼンテーションの機会を全て大切にしていきたいと意気込んでいます。

 

 

Q. これらの授業を海外の大学で受ける良さってどんなところ?

 

自分が新しい視点を得る一方で、現地学生にない視点をもたらすこともできる!

 

生まれ育った環境と異なる場所で学んでいるからこそ、日々沢山の新たな視点を得ることができ、同時に現地の学生が持っていない視点授業に提供することができていると実感しています。

 

都市は人が生活する場面なので、日常生活のミクロな事象に考え方を応用できる場合も多く、日々学びが尽きません

 

課題に取り組んでいたカフェでの写真

Book review(SOC312)で扱う本は興味深く読みやすかったのですが、レポートの字数制限が厳しく、良いものを書き上げるのが大変でした…。写真は、課題に取り組んでいた日のカフェでの休憩タイム。

 

いかがでしたか? 

理論だけでなく、実践的な学びや視点を日々得られている3年生のKei T.先輩。ダブル専攻でありながら相互補完的に学べる分野を横断することで、幅広く学べるだけでなく、それぞれの専門性をより深められていることがうかがえました。

 

【海外大に進学した先輩! 今学んでいる時間割の中身を教えてください!:シリーズ記事をチェック!】

アメリカ / バックネル大学 Yuki Y.先輩

カナダ / トロント大学 Kei T.先輩(この記事)

アメリカ / カリフォルニア州立大学モントレーベイ校 Naoki H.先輩

 

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※この記事でご紹介している内容は2024年6月18日現在の情報に基づいています。
 

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